週刊文春糖尿病「2000万人の真実」を考える その2
糖尿病患者が一番難しいとされるのが、カロリーコントロールです。
これが難しいので挫折失敗する方が多いのが現実です。
それを新し観点から見直した、「糖質制限療法」が紹介されています。アメリカでは既に行われている方法だそうです。
「カロリー制限中心では、空腹感を満たすために、比較的カロリーの低いご飯を食べがちですが、それは血糖値をあげるだけなのです。・・・・」
AGEマキタクリニック 牧田善二院長がこう解説されています。
炭水化物が血糖値を上げることが内外で証明されていながら、日本で糖質制限の普及が進まない理由は、糖尿病学会が動かないためと見られている。
流れはただ血糖値を下げることから、安定的に維持する方向にあるということです。
その対策としてインクレチン関連薬が出てきたそうです。
これはインスリン分泌を促進させて血糖値を下げるホルモンで、この働きを妨害する酵素を阻害する薬です。
一日1回いつ飲んでも良いという便利さがあり、また日本人はアメリカ人より1.5倍も効果があるそうです。
インクレチン研究の第一人者、関西電力病院の清野裕院長が語る。
「低血糖のリスクは少ない。・・・効果には個人差があり、食事が不規則になるなど悪化すれば、血糖値が高くなることが分かってきました。」
新薬というのは華々しく効能を謳って発売されることが多い。安全性や何事も万能な薬などはなく、注意してみなくてはならないでしょう。
リウマチ薬などは毎年いい薬が出ると言われ続けていました。ほとんどが鎮痛薬でした。
数年前から生物製剤が出始め、あっという間に普及しましたが、これも万能薬ではありませんでした。
症状は無くすのですが、その代わり免疫が全く無くなるというものです。
その上副作用が全身に渡り、すべての人に使える薬ではありませんでした。
また一旦使い始めれば、一生注射を打ち続けなければなりません。根本治療にはならないものだからです。
車も新車は3ケ月は買うなと言われています。
時の話題になっている中国新幹線でも、3箇月は乗るなとツイートされているようです。世界どこでも同じような考えはあるようです。
患者が急増しているのに合わせ、薬の開発競争も激化しているようで、新薬ラッシュになるようです。
糖尿病が進行すると人工透析に至ることがあります。
たけし軍団のグレート義太夫さんが、油断していたら透析にまでいたり、相当苦労していることは以前紹介いたしました。
この面でも薬の開発がなされたようです。
しかし何事も早期発見が必要とされますが、これに加えて糖尿病は治そうという自覚が必要です。
食事制限や改善が必要とされる訳ですが、思うに現状は厳しい物があります。
久しくコンビニの害が言われ、日本は壮大なる人体実験をしていると言われています。それは全商品に含まれる食品添加物と、弁当などはほとんど蛋白質と糖質、脂質しか含まれていないからです。
それと若者の食生活に、ハンバーガーや牛丼などのファーストフードが過剰に入り込んでいるからです。
私が勤めていた20年ほど前、新入職員のお昼ご飯を見ていたら、コンビニ弁当、カップラーメン、ジュースとスナック菓子の組み合わせでした。
日本の食卓では既に伝統家庭食が失われ、日本の家庭が崩壊していることを、1年ほど前テレビ朝日で久米宏さんが報告していました。
久米宏 経済スペシャル
新ニッポン人の食卓
http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/newtitle/71169.html
戦後の政治社会の混乱が、今の社会に影を落としている様です。
東欧の国に行ったとき、ハンバーガー屋も有りましたが、それほど繁盛していませんでした。かの国の人たちは、ハンバーガーなど良い食べ物だと思っていないようでした。
日本でこれほど広まったのは、故藤田田氏の功績です。
彼は「10才までにハンバーガーの味を覚えさせれば、一生のお客になる」と言って、10年以上だか前の価格に戻したことが有りました。
すると売上が倍以上になり、今まで食べなかった老人も買うようになったそうです。
さらに価格を下げたら、大阪のおばちゃんはそれを大量に買い込み冷凍にし、チンしておやつとして子供に食べさせた。すると小学生で総入れ歯の子がでた。
心斎橋のたもとで50人の男子から精子のサンプルをとったら、正常なのはたった一人だったそうです。
49人のほとんどがジャンクフードと言われる、空の栄養と言われるスナック菓子などを常食していたそうです。
このようなことをあるセミナーで聞いたことがあります。
いま日本にとっては治療の進歩より、食生活の改善が急務なのです。