リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

本物の速読法

 数年前思い切って速読法を学びました。

ジョン・F・ケネディが速読を学び、毎朝新聞を6紙ほど読みこなしているのを知って、なんとかして速読法を習得したいと長い間思っていました。

その間30年ほどの間、いくつかの方法も試したことがあります。

ことごとく失敗しました。

目を動かすこと、それも早く動かすことを主眼にしているため、極端なときは目が痛くなってしまったのです。

書籍が有りましたね。ビデオ指導で6万円ほどしたものを購入したことがあります。

その殆どに挫折しました。後で分かったことは、それも当然の結果でした。

速読を習得すれば、ビジネスマンの強力なツールになるはずです。

鍼灸師の私としてはそれほど必要とするアイテムではなかったのですが、ある出会いがありどうしても学びたくなったというわけです。

速読を必要とするものはなんだろうか?

早く多くの知識を収集したい、たまった書類を早く片付けたい、蔵書を片っ端から読み飛ばしたい、などなど。

私の場合は疲れが溜まって読書スピードが落ちているにも関わらず、本を購入してしまう悪弊が有りました。

また鍼灸に関して将来本を出したいと考えていました。

そんなこんなで漠然と速読への必要性を感じていました。

あるキッカケから、出版プロデューサーと言う職業が有ることを知りました。

ご存知でしょうか「土井英司さんです」

(有)エリエス・ブック・コンサルティング
http://eliesbook.co.jp/

ビジネス書を出版する場合は、特別な方法が必要なことをここで知りました。

ここには様々な目的で様々な方たちが集まってきていました。

もちろん出版を目的とする方が多いわけですが、それ以外でも集まっている人が大勢いました。

セミナーが終了したあとの飲み会がまた盛況でした。

役人生活や鍼灸師の閉鎖された社会から、それは目が開かされる全く異質な世界でした。

でもまたそこには全く新しい出会いも存在します。

そこで出会ったのが寺田昌嗣さんでした。

飲み会で偶然隣り合わせた彼は、速読法のセミナーを主催されているとのことでした。

3日連続のセミナーなので、その年は参加機会ができなかったのですが、翌年おもいきって受講を決めたのでした。

ビジネス速読研究所 寺田昌嗣 「フォーカスリーディング」
http://www.office-srr.com/

彼の速読法は「フォーカスリーディング」と名付けられています。

一般の速読法が目をいかに早く動かすかに視点を置いているのに対し、彼の方法はいかに視野を広げてそれを早く動かすかに力点を置いています。

一ヶ所に視点を置いたら上下7文字程を視野に入れる。

1行21文字ほどだったら3箇所あれば、総べてをカバーできることになります。

目の移動を滑らかにすることと視野を広げていくことで、やがては3行ぐらいを一点で見られるようになります。

やがては1頁一点で読み切るので、1冊10分で読み終わると言うことです。

参加して見ると彼のセミナーがいかに、今までの速読法より私に合っていて優れた方法か理解出来ました。

3日の中で私はできなかったのですが、新書やビジネス書を10分ほどで読み切り、その内容をほかの人に説明できるようになった方が何人もでました。

1分間で読み切る文字数は、第1段階は1700文字、第1.5段階は2300文字、第2段階は2700文字、ゆるく読んで4500文字が目標となります。

しかし最初の段階を中々クリヤーできない人が何人かいるのです。

人間の脳というものは厄介なものらしく、寺田さんが何回も「理解できなくても良いから、また頭の中で読まないでください。」と言っても中々いつもの習慣かな抜けきれず、黙読してしまうようで700文字を切れませんでした。2日の後半ぐらいからそれでも切り替えられたようですが。

どの業界でも裏の話はあるもののようです。

ここで聞いたのは「速読の講師が実は速読が出来ない」と言うものでした。

ある全国チェーンの速読教室の講師、半数が実は速読ができなかったそうです。

そこは割れて速読ができる講師が別の教室を作った、と聞いて呆れました。

寺田さんの所に共同事業としてやらないかと誘いがあり、契約事項を読んでいたら彼の技術が新会社の物になってしまうと分かり、そこで速読が出来ない教室であるのが分かったそうです。

彼が本を出し一時行列のできる速読教室のキャッチコピーで、アマゾンで週間1位の売上をとったときは、なぜか速読関連の書籍がブームでした。

何冊か手にとって見ましたが、速読の達人の方法は人に教えられるものではなく、彼らが生まれ持って備えたものであることが分かりました。

だから速読法が未だポピュラーにならないのでしょう。

彼が言うには「速読法を使うのは、基本ビジネス書です」難しい本には向かないと言うことです。

ただし速読をすることで同じ時間内で何回も読み返すことが出来るので、精読1回するよりも理解が深まることもあることの様です。

弁護士事務所、会計事務所など膨大な資料を読まなければならない場合も、相当な武器になる様です。

ただしこれも常に使ってないとさびつく技術のようで、私も最近はたまにしか速読を使用していません。

しかし精読するより速読が理解を深める時があるようで、もっと若い時なら今以上に有効に使いこなせたかなと思っています。