脳腸トレードから考える
パーキンソン病と関節リウマチ根本原因の考え方
脳腸トレードとは12,3年前に初めて知った言葉でした。
カイチュウ博士として有名な藤田紘一郎博士が教えてくれた言葉でした。
ヒドラと言う動物は腔腸動物と言われ、触手を持ちエサを捉え棒状の体の端に吸盤があって体を定着します。
エサが無くなると体内に脳を作り移動します。
そこでエサがとれるようになると脳を食べてしまうそうなのです。
これを脳腸トレードと呼び、腸が長いと脳は小さい、腸が短くなるごとに脳が大きく成長することを意味した言葉です。
近年腸研究が盛んになり働きが分かってきました。
東洋医学では西洋医学的科学的な証明はされていませんが、臓器の関係は五行としてその関係が紀元前から知られています。
NHK番組「人体」では今まで臓器自体は独立していたと思われていたが、実は様々な信号やホルモン分泌によって会話がなされていることが分かってきたとありました。
まさに最先端の科学で二千年前の東洋医学で述べられてきたことが、正しかったと証明され始めたようです。
その中で臓器の関係は盛んに研究されているようですが、少し遅れていると感じるのが腑臓の、胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱との関係です。
永年人類が悩まされている耳鳴りの原因は、脳のけつ前部の興奮が起こしているとMRIで解明されたようです。
しかしなぜそこが興奮するのか原因はまだ解明されていません。
最近読んでいる本で「腸と脳」(ThE MIND-GUT CONNECTION) エムラン・メイヤー 高橋洋 訳があります。
様々な感情や気分が、実は胃腸との関係から生まれていることが述べられています。
五行では土の性質に、胃と膵臓が当てられています。
五志と言う膵臓と胃の感情は思い悩むです。
小腸は火の性質に当てられ、感情は笑いで五悪と言う嫌う性質は熱です。
パーキンソン病などの発症時に患者さんの精神状態を聞くと、かなりストレスが溜まるような状態だったそうです。
思い悩むに当て嵌まります。
免疫疾患が起きた時の状況を聞くと、お腹にかなりの痛みがあったと聞きました。
感情が内臓から生まれると言うのは、三木茂夫東京芸術大学教授も仰っていました。
腸の反応が脳に起こす影響や、様々な障害は今まであまり語られてはきませんでした。
いまその研究が数多くなされてきて最近知りえたことですが、神経細胞の修復を膵臓から出される物質が行っていると言う成果でした。
未だ治療に使っていない臓腑や組織が、実は病気治療の根本原因になっているのではないだろうかと考えています。
パーキンソン病と膵臓の関連はまだ始まったばかりですが、関節リウマチと腸の関係はこれからの対象です。
過去の関節リウマチの鍼治療は効果を上げられませんでした。
それは腎臓の病気だと古典の考えからから抜け出せなかったことにあるのではないだろうかと考えたからです。
結果が出たら報告いたします。