リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

G大阪の遠藤選手が原因不明の病気に〜男子日本代表サッカーの危機

日本代表の要ガンバ大阪の遠藤選手が、原因不明の体調不良で精密検査を受けました。

日本代表も心配…G大阪の遠藤に長期離脱の可能性 ヤフーニュースから
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110720-00000302-spnannext-socc

 病院では2006年にウィルス性肝炎、2008年にウィルス感染症を罹患していますので、血液検査を行なったが異常は見つからなかったそうです。

また最近の試合で頚椎の障害も疑われるとのことで、MRI検査も受けるようです。

ご存知のように遠藤選手は日本チームの中盤の要です。

本田選手のような攻撃的なミッドフィールダーは居ても、彼のように全体のバランスををとり、チームを落ち着かせることができる選手は今のところ見当たりません。

イビチャ・オシム監督の下、攻撃だけではなく守備もこなせる選手に大変身しました。今や1試合の走破する距離は1、2を争うまでになってきました。

彼がボールを持つと、押されている時間帯でも安心して見ていられます。

バックは中澤選手や闘莉王選手が選ばれていない昨今、中盤の守備の要が抜けてしまったら、ゲームが成り立ちません。彼には是が非でも戻って貰わなければなりません。

ウィルス肝炎でウィルスは薬で抑えられても、炎症による肝臓のダメージは形にならなくてもあったはずです。

その後に再度ウィルス感染症を患ったのは、免疫が低下したままだったことを表します。

このような免疫低下は、現代医学では簡単には測れません。

頚椎へのダメージなら、痛みやしびれなどの症状で表現されるので、おそらくこちらの心配はないはずです。

免疫云々と簡単に言いますが、簡単に免疫を正常に保つことは難しいし、このように低下した場合元に戻すことは、通常では簡単にはいきません。

西洋医学ではウィルスなどを殺す薬があっても、もとの免疫度に回復させる方法はありません。

自己の治癒力を戻す高める方法が少ないからです。

このような場合は、昔からこれが専門といってよい東洋医学の独壇場です。

鍼灸漢方薬がその範疇に属します。

ただ肝臓を傷めたことがことがあるので、漢方薬を選択するときは、ベテラン漢方専門医を選択しなければなりません。

俄漢方を学んだ医師が、肝炎に小柴胡湯が効いたと言うそこだけの論文を読んで、通常の5倍の投薬をして肝硬変患者を5、6人殺した事例が有りました。

中国人が「日本人はばかだ」と笑っていました。小柴胡湯は決して肝臓の病気を治すものではないからです。

望聞問切を行なって、お腹を触る腹診を行なって、小柴胡湯の証を立てて初めて処方するものなのです。

ですから漢方薬と言えども、副作用があるので医師の選択は慎重にしなければなりません。

鍼は私の専門ですが、伝統的な鍼で経絡治療家を名乗る方なら当たり外れは少ないと思います。

お灸は簡単で、昭和の中期までは民間療法として、かなりの家庭で行われていた方法です。

焼かない温灸などは気休めです。熱いけれど焼く方の灸が断然お薦めです。

明治から大正時代のころまでは、お灸は絶大な人気が有りました。

駒井家は琵琶湖の畔にあり、お灸が行われる時は市が立ち、湖には物売りの船が多く浮かんだと言われています。

現代では緑内障は難治とされていますが、お灸ではなおした症例が多々あります。

坐骨神経痛の急性の痛みを取るなど、お灸は即効性もあります。

熱いのと痕が残るので嫌われていますが、アメリカ人も治るならと積極的に治療を受けるようです。

ここにも良き日本の文化が失われていくのでしょうか。


時々テレビでスポーツ選手が、トレーナーに治療を受けている絵を見ることがあります。

しかしその鍼治療などは、東洋医学とははるかにかけ離れたものです。

選手もこの分野の情報が少ないなと感じたことでした。

プロスポーツ選手であればあるほど、また上を目指し自分を大切にしたいなら、本来の東洋医学を求めた治療家を知って欲しいものです。

鍼灸も文化ですから、本道を行く治療家は案外近くに居るものです。