神経難病は治せるか? その2 パーキンソン病を治す
脳を直接刺激できるのは、耳鍼と今盛んに使われ始めた磁気療法でしょうか。
私は昨年から様々な方面の協力を得て、手のひらに脳神経に対応するツボをプロットすることができました、
前にも書いたことがありますが、その多くのツボが高麗手指鍼学会会長が、14気脈論で発表したツボに重なるものもあり、そのことに驚きを禁じえませんでした。
そのツボは、今は第?相、第?相に入っています。
現代医学生理学からは、パーキンソン病の成り立ちは解明されているようです。
Clinical Neuroscience 月刊 臨床神経科学 2007 Vol.25 「Parkinson病 What's new?] 号の中で、25ページから始まる、高田昌彦 さんの論文を読むと、パーキンソン病のメカニズムがよく理解できます。
このことを参考に現在、パーキンソン病の震えを伴うものと、震えないが筋固縮などの症状があるものの2りの患者さんを治療しています。
上記の論文を読んでも専門分野でなかなかりかいはできなかったのですが、なぜ震えが起きその元となる箇所はどこか、神経伝達はどのようになっているか理解できました。
とは言えそれをどのようにツボを運用し、また気の調整との兼ね合いはどのようにするのかが問題でした。
動作が緩慢になったり、突進するような症状のある場合は、むしろ振戦があるものより治療としては複雑になります。
視床下核で発振したものが、大脳基底核内淡蒼球外節に伝わり、それがやがて四肢の振戦として表現されていく。
一方筋固縮の場合は、α運動ニューロンの興奮性の亢進によると考えられているとされ、脳内でのメカニズムが働くなくなっているのが原因と推定されている。
高麗手指鍼の技法では、ツボの位置さえ限定できれば、促進抑制は簡単なことです。
脳神経のツボも第?相だけの時は目覚しい効果を実感できませんでしたが、第?相のツボが見つかりこれを運用することが出来始めると症状の改善には目を見張りほどです。
それと今まで処方しても効果が有るか否か、これで良いのか疑問に思うこともありましたが、この気の調整が効くようにもなってきました。
持論である「気脈や経脈は脳にある」が、これの滞り箇所を修正したのでこちらの効果も現れたのかもしれません。
何しろ2年以上続いたいた振戦が、まだ3日ほどですがぴたりと治まってきたのです。
よく激しい痛みの患者さんが、痛みが1時間でも止まると「痛みのない時ってなんて幸せなんだ!」と言っていました。
それと同じことが、「普通の人って、震えのない時ってこんなんだ」と実感したそうです。
2つの症状は徐々に改善しています。あと何回かの治療後にはさらなる効果を評価できるのではと考えています。
治せるかのか改善をどの程度まで持っていけるのか、それは今しばらく経過を見なくてはなりません。
しかしなんの対策もない神経難病に対し、少し光が見えてきたのは実感しています