リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

神経難病は治せるか? その1 パーキンソン病を治す

 神経に関わる病気で治療困難なものをこう定義します。


筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳変性症(脊髄小脳萎縮症、他系統萎縮症など)、多発性硬化症、重症筋無力症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺などがこう呼ばれています。

西洋医学で治せない、原因もわからないものを、たかだか鍼灸で治せるのかよくすることができるのか?

日本では長らく鍼灸というのは貶められていた職業でした。

戦勝国アメリカが上陸して、一時絶滅寸前まで行った治療法ですが、日本では1500年以上続く伝統ある治療なのです。

しかし社会的な背景など有り、鍼灸は腰痛肩こり専門の治療としてしかみなされていませんでした。

社会の底辺に蠢く、医療まがいの療法としかみなされていませんでした。

その空気が少々変化し、ブームと言われるようにまでなったのが、ニクソンが行った米中国交回復の時に知られることになった、「針麻酔」であったのです。

その前まで中国では文化大革命が行われていて、中国の情報が国外に知られなくなっていた。

ニクソン随行したニューヨークタイムスの記者が、病院で偶然みた針麻酔による出産を、世界に打電したことで一気に鍼治療が知られることになりました。

20年ほど前学生の時はまだこの衝撃が、雰囲気として先生方の授業中の話に現れていました。

ただその後この針麻酔は出産以外に応用されることはありませんでした。

余談ですが、オーリングテスト創始者の大村恵昭博士なども、これを契機に針に興味をもち、それがオーリングにまでつながったようです。

針麻酔では低周波の器械を使って、針通電を行うのですがこれが日本から持ち込まれたものであったということです。

中国で行われている鍼治療ではどこまで、どのような種類の鍼があるのでしょうか。

残念ながら文献が少なく、難病治療に関する書籍も読みましたが、治癒率著効率など書いてありますが、鍼治療の現状を見る限り信頼に足るものではありません。

神経難病と言われるものが治癒に至っているなら、既に世界に知れ渡って切るはずですが、そのようなこともないので効果は上がっていないのでしょう。

脳溢血後遺症による半身不随治療などは、簡単に目覚しい効果を引き出しています。

脳に対する刺激量が大きいので、このような神がかりの治療ができるのです。

しかし中国鍼の治療の中心は気功です。気のパワーによるものが大きく、鍼はその付属物とみなしたほうが良いのです。

神経難病は脳神経と関連するので、ここでいうものの治療には適していません。

頭皮鍼の分野が脳神経治療にやや関連する可能性があるかもしれませんが、ピンポイントで刺激を行う治療法ではなく、あくまでもゾーン治療でありアバウトなものにとどまります。

脳神経を直にピンポイントで刺激できるのは、フランス人医師で耳鍼を発明された、ポール・ノジェ博士だけでした。

博士は当初は耳に臓器や器官のツボを決めた後、電圧をかけてディメンション?(D?)、D?、D3の3つの位相を決めました。D?まで構想には入っていたようですが。

このことによって脳神経のツボが、耳針では見つかっています。

中国式ではこのような発想に欠けているので、神経難病治療を行おうにも対処できません。

残念なことに耳針では、気の調整という鍼治療の根本である気の調整ができないことです。

そのことができるのが、今まである鍼治療です。

しかし伝統的な鍼、中国鍼などでは脳神経のツボがないので、神経難病の根本治療は初めから不可能であったのです。