パーキンソン病を鍼で治す
パーキンソン病治療を完成させるきっかけ
パーキンソン病を鍼治療で治せるのか俄かには信じられないかも知れません。
「手のひら先生の高麗手指鍼療法」をお読みいただければ、きっとご理解いただけると思います。
この本は2019年に出版したものですが、その10年前に私は脳溢血になってしまいました。
ベットの上で許可を頂いて鍼を刺しましたが、全く効果を実感できませんでした。
なぜ効果を出せないかと言うと、脳神経を刺激できるツボがなかったからです。
妹がパーキンソン病を発症しました
私の病気が徐々に回復してきた1年後、妹がパーキンソン病を発症しました。
高麗手指鍼で治療していましたが、全く効果が出ませんでした。良くなるどころか手の震えが激しくなり、顎まで左右に揺れ始めました。
家族を治せるようになれば一人前の鍼灸師だぞと学校では言われてましたから、何が何でも治さなければと思いました。しかし脳神経のツボがありません。
脳のツボを発見するためには試料が必要ですが、それまでも何とか手に入れようしましたが叶いませんでした。
今度ばかりは何が何でも手に入れて病気を治さなければ、何で鍼灸師になったのか分かりません。
願えば叶うわけではありませんが、頭の隅々に残っている知恵の一端を見つけ出し、その糸口を探し出しました。
そこから脳神経のツボを見つける作業に入りました。もう3年は経ってしまいました。
脳神経のツボが見つかりその運用をするために、最新の医学雑誌を買い求め理解しながら治療法を考えました。
脳のツボを発見し
脳のツボがあるのは「手のひら先生の高麗手指鍼療法」とノジェ博士が創始した「耳鍼」だけなのです。
身体に刺す鍼も頭部にツボがありますが、あのツボは体の治療をするためか目や耳の治療をするためのツボです。
紀元前に書かれたものにも、頭部の経絡上にツボが描かれていました。それは経絡上のつぼの意味しか持ちませんでした。
頭部は何のためにあるのか分かったのは、西洋医学が発達した100年にも満たない前です。
脳の病気を既存の鍼治療で治せないのは、脳がどのような臓器か分かっていなかったからです。
ただこれで完成とはなりませんでした。
何かもう一つ乗り越えなければならない大きな壁がそびえているようで、それが何故かはわかりませんでした。
治療ではノジェ博士に倣い手のひらに脳のツボを落としていきました。それもフェーズⅢまででした。フェーズは位相との意味です。
つまり同じ臓器のツボは手のひらに3つ出てきます。ノジェ博士はフェーズごとにツボが出てくるとされていました。
それが2018年に韓日学術大会が開催されると決まりました。その原稿論文として治療法をまとめていましたが、結論がなかなかまとまらなかったのです。フェーズとは何を意味しているのか謎が解けませんでした。
1か月ほど経過しました。その時手元にあった東京芸術大学三木茂夫教授著「生命形態学序説」を紐解いていると、それが進化と結び付ければ良いのではと気が付きました。
そのフェーズが何を意味するか分かったのです。ノジェ博士はフェーズを6まで発見されたと書かれているので、かえってその意味が分からなくなったのかも知れません。
フェーズⅠ~Ⅲまでを進化の段階とみなして、各臓器の進化の比較を行ってみると見事合致するのです。
魚から鳥になると鰓が肺に変化します。鳥から人間になると子宮が加わります。内臓のほとんどは魚の時に出来上がっていたので、フェーズの意味訳には使えませんでした。
ノジェ博士のように人間は発生から今日までに、おそらく6段階は形を変えてきたのでしょう。その記憶が我々のおそらく脳内に納まっているのでしょう。
パーキンソン病の治療
妹のパーキンソン病は震えは止まり、日常の生活に何ら支障はなくなりました。
それはフェーズⅠからⅢまでの脳神経のツボを治療できたからです。
例えば問題を起こしている大脳基底核は3つあるとして、どの時代の基底核が問題を起こしているか分からないからです。
大脳基底核は人間になってから出来たものだろうと、該当するツボの刺激だけでは効果が出ないのです。
それともう一つ発見がありました。鍼の刺激度の検証です。正しいはずの理論と治療方法がなかなか効果を出せないでいました。それがある時鍼の本数を正確に測りながら刺していくと、あっという間に症状に変化がでて回復しました。
韓国にも鍼の本数を決まった数で刺す方法がありますが、それでは効果的が出ません。
その方法を取ることでまだ症例は少ないのですが、パーキンソン病の震えは数回の治療のうちに納まりはじめ、10回前後の治療後に消えるようです。
ただ鍼の本数が最初の1,2回は多いので痛いですね。本数が少ないと効果が出ないでだらだらと長引いてしまいます。
鍼の本数は治療効果に影響するのは自分の治療でも確かめていますので、別のところで解説してみましょう。
なぜパーキンソン病を治せないのか
「神経免疫学革命」が早川書房から出版されています。初めて脳の免疫についての研究書だそうです。イスラエルの研究者がそれまで脳内は免疫度が高く保たれているはずだ頭常識を破ったものだそうです。
免疫度が下がるという事は血流も悪くなるという事です。東洋委医学では気が滞れば血も滞ると言われています。
彼らは脳免疫を高める方法について語っています。まだその解決策はないのですが、手のひら先生の治療法ではすでにそれを治療の中で行っています。これも効果的な原因なのでしょう。
パーキンソン病の有名人をみて
一般人よりも有名人が病気になると、インパクトがありますね。
やはりむかし華やかに活躍していたことを覚えているので、そのギャップに驚いくとともに病気の怖さが身に染みるからでしょうか。
強かったボクサーのモハメド・アリや「バック・ツウー・ザ・ヒューチャー」のマイケルフォクスなど、引退する前に体臭の前で男泣きしていたのが哀れでしたね。
1,2回は痛みが起きますが耐えて、はまず10回の治療を行ってみましょう。