リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

「新型うつ」は病気か?サボりか?

 20年前に鍼灸学校の授業でマッサージの先生がこう仰いました。

10年ほど前のアメリカの精神病の本は1センチほどの厚さしかなかった、それが今はこれほどと言って10センチの厚さを手で表していました。

鍼灸師になるきっかけの一つに、精神疾患も治せないだろうかという思いがありました。

いざ学校に入るとそれは大変なことと理解しましたが、いまはその考えは変わりつつあります。

それは精神病が精神を病んだ病ではなく、脳で起こる病気と理解しその治療法の端緒がみつかる可能性を感じ始めたからです。

週刊文春6月7日号の特集で大型キャンペーン開始「「新型うつ」は病気か?サボりか? 森健ジャーナリスト 執筆」が掲載されました。

この新型うつなるものは先日NHKでも取り上げられていましたが、レポートにあるように40代以上の人間には全く理解できないもののようです。

『今、不思議な「うつ」が急増している。本人は「うつ」だと主張し医師の診断も「うつ」とされる。だが、傍目にはどう見ても「本当にうつなのか」と疑問に映る。「新型うつ」と呼ばれる症状だ。』

『うつとされても、日常生活はさして障害はなく、合コンや海外旅行、コンサートなど自分の好きな活動にも問題なく参加出来ると言う特徴だ。中には療養中に結婚式を挙げた者もいる。』

特徴として未成熟の意識が目立ち、休職過程で親が登場することも顕著だそうである。

自分の評価が低いのは会社のせい、悪いのは上司など自分以外のせいにする。

他人を見下す若者たち (講談社現代新書) [新書]
速水 敏彦 (著)

この本では「自分以外はバカの時代」のサブタイトルがあります。

外から見れば甘えの症状とも見えるようです。

テレビでは上司が理解し、部下と職場でのコミュニケーションを取ることで問題解決をしました。

またカウンセラーが、相談者に「きずき」をさせることで問題解決をした例などがありました。

しかしみている限りでは、そんなこと意識の問題とか個人の甘えの構造としか見えないものです。

果たしてこれは「うつ」の中に入れるべきものなのだろうかと思う。

我が友人はやっと30年ぶりに「うつ」が治ったようですが、彼の病気とは根本的に新型は違うようです。

悲惨な状況には陥らなかったのですが、うつ症状から真正のうつの間にあり、個人的には悲惨な状況でした。

それと比較してはいけないのだろうかとも思えます