外事警察を見た
映画「外事警察」を見てきました。
韓国の役者も使っての映画は、やはり迫力あるものになりました。
爆発や発砲する場面そのものが、本当らしくなるのはなぜでしょうか。
24(トウェンティーフォー)では、裏切りに次ぐ裏切りがテロリストの非常な社会を表していましたが、日本映画でもやっとそのようなことが描かれたのかと言う思いです。
渡部篤郎と言う俳優は、前作直木賞作品「下町ロケット」で、ライバル会社の部長として出演していたのを見ました。
なんか年老いたなあとイメージを抱きましたが、今作品では嵌り役を射止めた感があります。
最初は小説が出た時にすぐ読みました。
テレビドラマも見ました。しかしこのころは体調が悪く精神的にも落ち込んでいたので、テレビドラマを見る精神的なタフさに欠けていました。
今回はグレードアップしたとのことで、是非にもと観賞しました。
画面全体の照明の当て方も見事でした。サスペンスはやはり照明の持つ雰囲気作りが重要ですね。
アクションとなると韓国俳優は独壇場ですね。
ぶっ放す場面も派手、簡単に殺してしまうところしかり、そしてスワットの迫力は、日本映画では中々味わえません。
でも主人公住本がNISの職員キム・ガンウに最後に掛けた言葉に、反応するはずの場面で顔が動かない。内面がほんの少し揺さぶられるところで、その表現が足りない。
眉ひとつ少し動かすだけでも良かったんだけど。
昔から韓国映画をみて思うのは、ガンガンやる演技は力強く素晴らしいのだが、この微妙な演技は物足りません。
能のお面は表情を変えないが、実際の能舞台では顔が変わって見える。
高倉健さんが背中で表現する、そのようなことは韓国俳優では見たことがありません。
そのような表現の場、場面が少ないからでしょうか。
「アジョシ」のウォンビンにも、作品としては大変楽しんだのですが、表現は物足りなかったな。
動は良いが静は不得手なんだろうか、それとも文化的にその表現はあんなのになってしまうのだろうか。
似たような映画で「レオン」のジャンレノと比較してしまうんですよね。
ところで昨日のBSフジ、プライムニュースを見ていたら、奇しくも「外事警察」出身の佐々淳行さんと、平沢勝栄議員と大学教授が、日本におけるスパイを話題にしていました。
日本と言う国のスパイに対するおおらかさが良く分かりました。
しかしこれから日本が存続するためには、軍事だけでなく産業スパイに対してはもっと厳しく対処しなければなりません。
そういう意味では笑ってられない、政府役所の無策無能にはあきれてしまいますね。
ところで渡部篤郎の名前覚えました。
60歳も超えテレビ劇も見なくなると、役者の名前が覚えられなく思い出すことも出来なくなります。
本当はどうでもいいことなのでしょうが。
4、50代の男性役者の名前が出てこないことに、この数年気がつきました。
松島奈々子のだんな、リゲインのコマーシャルやってた、森高千里の旦那、そしてリカコの元旦那という風にしか名前が出てきません。
グーグルで何とか検索して、反町隆、時任三郎、江口洋介何とか思い出すのですが、すぐ忘れてしまうという体たらくです。
渡部篤郎はこの映画が代表作になるでしょうから、おそらく忘れなくなるでしょう。
最後に親子の鑑定は真木洋子に語らせるのではなく、書類を焼くシーンだけで良かった。
語らせすぎでした。考えおちの方が。
時間もよろしいようで。