リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

再び田岡由岐さんのカウンセリングについて

 TBSラジオ金曜日、大沢悠里のゆうゆうワイドの中で「人生相談」のコーナーがあります。

その中で何といっても田岡由岐さんのカウンセリングには毎回感心してしまいます。先週のカウンセリングに感動したので、またここに記録させてもらいます。

他人の人生相談なのだが、聴いていると最後には聴取者も相談者と一緒に元気になって終わるのです。

相談内容をどのように解決に導いていくか?

予想がいつもつかないので、さながらミステリーを読んでいるかのような、ワクワク感が続くのです。

結論はいつも良い意味で裏切られてしまいます。

前回の相談はこうでした。

「姉が今年はじめに突然心筋梗塞で亡くなってしまいました」

「エーツ。そんなことあるんですね」と大声で答えます。

もうこの一言で相談者の共感を得る、または一体になってしまうのです。

テクニックと言えばそうなのだが、普通はできません。

心筋梗塞や突然なくなるなどは、日常茶飯事なことでしょう。

でもここではそうしないで、相談者の個人的な体験に一気に同化してしまう。

その姉が残した子供を置いて、夫は実家に帰ってしまい音沙汰もないのだ。

一言「餓鬼ですね」と一刀両断。

このような妻子を捨てて夜逃げした男を、「ケツの穴の小さな男だった」と表現されたのを読んだことが有りましたが、それを上回る表現だとおもった。

相談者は30歳前後の独身女性のようです。

これから自身の結婚のこともあり、将来を考えると今自分がしょっているこの重みに耐えかねている。

相談内容はこのことである。

大変な状況です。普通に考えて、たとえどのような結論に至っても、厳しい現実は消せない。

どのように彼女はこの相談者を救っていけるのか。

私が考えるとしたらどのような解決策があるのだろうか。

姉の夫とその両親に連絡を取る。最悪養護施設に相談する。将来的には弁護士を立てるような策も取るかもしれないな。

彼女はこう答えるのです。

「私も姪を面倒みたことがある。成長するにしたがって反抗もするし、様々困ったことも有りました。今その姪は30才になるのだが、今彼女は私の支えになっている。連絡をくれ私を励ましてくれる」

「あなたもいま子育ては大変だろうが、その大変さは将来きっと報われるはず」

こう締めくくった。

ガキの父親などに頼ることは難しい。

問題の本質を読み取り子育ては大変な状況ではあるが、それに光を見出し相談者も状況に耐えられ、且つ姪たちの幸せも考えると、この結論に至るのだろう。

他人事ではあるが、この相談者が交際相手を見つけ状況を理解して結婚に至るなら、その男性はきっと素晴らしい人であろう。

そのように未来を考えると。聴取者も聞いていて救われる気がした。

大抵の人生相談は話し相手がみじかに居ないので、聞いてもらえる近所の爺さん婆さんを探してる程度が多い。

ところがなぜか田岡由岐さんの時は、普通には絶望的な解決の緒が見つからないような相談が多いように思う。

ところが終わってみると相談者も元気、聞いている他人も元気になる。

カウンセラーとか人生相談を超えているように思う。

テクニックと言ってしませばそうなのだが、そのテクニックに心がこもっていると言ったらいいすぎだろうか。

一度は聞かれるようお勧めいたします。