リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

鍼灸師のお仕事 2

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「手のひら先生のリウマチ相談室ブログ」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
鍼灸治療を受ける場合はどのようなときでしょうか。痛みが有る、病気予防、病院で治らない、疲れを取りたい、そして気持ちが良くなりたい時などが上げられるでしょうか。

いま保険診療で対象になるのは、鍼の場合痛みが中心になります。しかしこの「慰安」といわれる治療を、東洋医学的な観点から見れば十分に治療効果になっているのです。私の行なっている高麗手指鍼は刺すときに痛みが伴い、すべての患者さんに「慰安」となるかは分かりませんが、それでも治療中にいびきをかいて寝ている方もいます。慰安と治療の境はないのです。また「気持ちが良くなる」ところには、必ず血行障害を改善する効果が伴っているのです。
もし、あんまマッサージや指圧も含めて鍼が「慰安目的でも保険適用になる」とすれば、かなりの病気が予防されるのではないかと思います。
 風邪または風邪症候群といわれるものは、いまだ原因が解明されていません。風邪を治せばノーベル賞物とも昔から言われています。
町医者の患者の7割はこの風邪の患者と言われています。風邪を未然に防げれば保険診療の支出は大幅に減るのではないでしょうか。第一風邪薬の副作用は強いものがあります。なるべく避けたいものです。
 鍼にもぐさをつけてその輻射熱効果を引き出す治療や、温灸はとても気持ちが良いものです。その治療のとき患者さんは鍼灸師と世間話をしたりします。中には様々な悩みの相談を受ける鍼灸師もいるそうです。西洋医学ではこのような患者との交流は皆無です。それに当たるのは心療内科や精神科がその役目を担うことになるのでしょうか。
 でも普通は精神科までの症状はないでしょうから、カウンセリングの医師か心療内科になるのでしょうか。でも世間話程度家庭内の揉め事の相談はしないわけです。
とするとこの手のストレスは、解決方法を多くの人が求めているのに係らず、相談先がないのが現状です。
私が通った東洋鍼灸専門学校では其の時の理事長が、これからの鍼灸師は心理学も勉強しなくてはならないと、カリキュラムに組み込まれていました。ちなみにこのときは、アドラー心理学の基礎を教えていただきました。聞いたことがない心理学でしたが、入り口程度でもその現実的、プラグマティック的な対処法は大いに参考になるものです。
 鍼灸師のイメージとして年配が行なっているというものがあると思いますが、このような鍼灸師の仕事の一面を担うのは、年季または年輪も必要になるのではないでしょうか。