下町ロケットほか
脳溢血リハビリCDを聴き始めて、約3ヶ月ほど経ち読書の意欲が湧き出してきました。
倒れる前は唯一読んでいたハードボイルドさえ読まなくなっていたことを考えれば、何が脳の中で起こっているのかと思うほどの変化です。
イメージとしては大田区の中企業の話です。
読了してみれば現実はこんなうまくはいかないかも知れません。
しかし物作りにシンパシーを感じている私としては、一気に読み終えてしまいました。
今まで日本の特許の8割方は、中小企業のアイデアをかっぱらった大企業が持っていたと言われていました。
それがここ20年位の経済状況から、中小企業も下請けを離れ独立するようになりました。
その中心が独自技術と特許の取得です。
鍼灸師の私も特許を1つ取得しました。利益は上げるとこまで行っていないのですが。
それでも開発から形になるまで3年を要しました。
途中には挫折もあり、もう止めようと思ったことも有りました。
さらに自分で特許申請、正確には工業所有権ですが、を出したため、そこでも苦労をしました。
日本は個人で出す特許申請が一時は世界一でした。
その多くは実用新案など日本経済にとっては大きな価値を生むものではなかったので、法改正で無意味な申請が出ないようにしたと聞いたことがあります。
問題は申請から審査に回った時です。特許の申請は弁理士をお使いくださいと言う暗黙の圧力は感じました。
しかしこのとき既に完成品は大田区の工場で作成してもらっていたことが取得の大きな力になっていたと思います。
ですからこの本を読みながら、改めて中小企業頑張れと熱くなりました。
話は単純です。大企業と中小企業の対立、国産技術と国を守る日本人の魂、そして特許戦争です。
今特許は個々の問題ではなく、国と国との争いにもなる大事な問題です。
京都大学の山中教授のiPS細胞が世界で特許を取得できたことは大変なことです。
クリントン政権時代から変わったアメリカの特許戦略で、日本企業は多くの苦渋を舐めて来ました。
そういう意味でもこのことは快挙だと私は思います。
コンピューター言語、BASICが出来る前日本では既に日本独自の言語開発がなされていたそうです。
それを聞きつけていたアメリカ企業がそれを阻止すべく働きかけ、日本政府はそれを受け入れたそうです。
その後のコンピューター関係のアメリカの躍進はご存知のとおりです。
独自技術、特許取得それは形を変えた国家戦争なのです。
特許と独自技術で世界を制す、今までもこれからも日本の生きる道はそれしかないのです。政治は3流でも。
どちらも離婚経験のある、女性刑事です。
何故同じような設定になるのでしょうか?
また現実的でないスーパーウーマンは、ありえないので感情移入が出来ませんでした。
日本には「くの一」と言う忍者が出てきますが、それは体力では男性にかなわないので考えられたものだと思います。
もっと「リアリティ」がある人物にすれば、また新しい形のはーどボイルドになるはずです。
強烈なハードボイルドが読みたい。単に暴力シーンだけあるのは、ハードボイルドと言えないでしょう。