リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

民間療法

民間療法という言葉もおかしいもので、西洋医学礼賛の対比として出来た言葉でしょう。リウマチ治せますよといったって、所詮代替医療として扱われる、それが今の医療の仕組みなのです。と言っても仕方ないので、民間療法と言っても、人々がこんなに悩んでいながら、薬よりはるかに効果があると言うものを紹介いたします。
 その前に、落語家の「立川しらく」師匠を知っていますか?こういう私はまだ落語も聴いたことがありませんが。立川談志の弟子で、キネマ旬報などに映画批評を載せたり、しらくシネマ落語と言うのをやっていることは聞いています。
 何故「しらく」の名を出したかと言うと、3年ほど前NHKラジオを聴いてきると彼が出演していて、自分のことを語ったことを偶然聞きました。
「私は疲れたときにお灸をしにいくんです。私はお祖父ちゃんに育てられていたんで、そのお祖父ちゃんはお灸の先生でした。でお灸をしてもらいにいくと、『若いのにお灸をするなんて、珍しいね』と言われます。「いえいえ、お祖父ちゃんが灸師だったんで」『なんておっしゃる先生ですか』「深谷伊三郎です」『これはこれは、先生のお孫さんでしたか。それは失礼しました』となるんです。
この先生は文学界にたとえるなら、鴎外と漱石といったら分かるでしょうか。明治大正に掛けては澤田健、昭和にはこの深谷伊三郎が聳え立つ巨匠です。深谷師はもちろん古典を学んでいますが、民間人が行っているお灸も先入観なく、効果があれば積極的に取り入れる、柔軟な頭を持っていた方です。
ある日タクシーの運転手が来たとき、肩にお灸の痕がありまあした。これはどうしたと聞くと、「目が悪くなった時、近くのばあさんが此処にお灸をすえてくれた。それで白内障が治った」ということで、先生はそれからそのツボを常用穴として、目の疾患には使ったそうです。治れば民間療法も代替療法も垣根はないのです。それに上下はないのです。
ではその1、「いぼのとり方」です。
 普通は「イボころり」が頭に浮かびますか。でも強力なのが「はと麦」です。医者に行くとどうするかと言うと、昔はメスで切り取っていました。今はマイナス何度かの冷気を吹きかけて凍らせるそうです。見せてもらったのですが、ひどい色をしていました。痛いそうです。原因はウイルスなので、しるが飛ぶとまた出来てしまいます。私も以前とったことがありました。結構おおきなものでしたが、最後に残ったものを無理やりはがそうとすると、小さく盛り上がったしいたけのようなかさが、とられまいと根をはって必死にしている姿は、エイリアンのようでした。これに効果的なのが「はと麦」です。私のは目の下にあったので、イボころりが使えずはと麦を薬にした「漢方薬の薏苡仁、ヨクイニンを使いました。」私が使ったJPS製薬会社のものですと、体重10キロに対し1錠あてで飲みました。およそ3週間で効果が出ました。通常は3ヶ月くらいで効果は見られるとのことでした。
その2、水虫
 20年以上前に月刊誌「文芸春秋」だかに、水虫を根絶する闘病記が載りました。着る物触るものすべてを長い期間、どのくらいだったか、2週間か1ヶ月だったかすべてビニール袋にいれ、徹底的に消毒を繰り返すと言うものでした。壮絶でした。ところが愛読していた「漢方の臨床」と言う雑誌に、若い漢方医が自らの水虫が治らないので困って、漢方医の学会に出席した際高名な医師に対策を聞いたそうです。すると「タッパーウェアーのような大きなふたのつく入れ物に、米酢を入れそこに足をつける。15から20分ぐらいだったでしょうか。足は洗わずタオルで拭く程度にします。足りなくなったら足しましょう。汚れても代えることはしてはいけません。不足分を補うだけにします」
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