リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

ナイナイ岡村隆史さんの病気について考える その3

 自身が気がついていても対処の仕方が解らない、精神科や心療内科にかかっても薬ですまされてしまったり、行くのがやや遅かったりと言う場合が考えられます。

そこでまず自分で考えられる対処の仕方を、私の行っている高麗手指鍼の観点と、経験から考え得る方法を今回は提示してみましょう。

もっと良い方法があれば、それはそれで結構ですし、良かったら教えていただければ幸いです。

その1 治療院でお配りしている「呼吸法とメンタルトレーニング」です。

治療と治療の間にその効果を持続させる方法の一つとして、患者さんに自宅で行っていただいています。腹式呼吸と自己暗示です。

腹式呼吸はご存じと思います。これによって副交感神経優位にし、リラックス状態に持っていきます。その後自己暗示によって身体の力を抜いていきます。

そこから一番リラックスできる状態をイメージし、その中でより良い世界にいるとか輝かしい自分のイメージを作り上げるのです。

程度が軽い、または日々行うストレス解消に向くことでしょう。


その2 脳の運動野90パーセント近くが、手の動きと顔の表情作り等を担っています。手の鍼が効果的なのは、このような理由もあると考えています。

そこで毎日手のひら全体を、温かくなるまで3分間こすります。これで血流が良くなり、気力が充満するはずです。特に中指の先は頭に当たりますので、ここは重要です。温灸も効果的です。

その3 税所と言うお医者さんが以前から本を出されていて、うつには規則正しい生活習慣に戻すことが重要だと力説され、実際に実践され効果を上げられているようです。自分の生活習慣を見直し、立て直すことも大切です。

その4 不眠を自覚した時薬に頼ることは、極力避けたいものです。とはいえ私も睡眠導入剤や安定剤を処方してもらった経験があります。しかしこれらの薬は睡眠と言う状態を作り出すだけで、真の睡眠を作り出してはいないのではないかと疑っています。それはこれらの薬を一定の回数服用した後に止めると、一晩中夢を見るようになります。悪夢であることもありました。


落語家桂米丸のネタに、同じようなものがあります。患者が医師に相談します。「先生寝られないんです。会社から帰って床についた途端夢を見るのです。それが起きるところから始まり、行ってまいりますと家を出るんです。夢の中で家に帰ってきて寝ると、今度は本当に目が覚めるんです」まさにこのようになってしまいます。

神経と身体のアンバランス、交感神経と副交感神経のバランスをとる工夫が、重要になります。寝る前の工夫は様々なメディアで紹介されていますので、検索し実行されると良いでしょう。

その5 仕事の悩みを解決するのは、仕事の中でしか解決できません。どこかでその憂さを晴らそうとしても、それはどこまでも付いて回ることになります。したがって受け身ではなく積極的になるか、またはその仕事が一番重要なことにしないことです。

私が勤めていた時、とてもゆったり仕事をしている仲間が何人かいました。彼らにその理由を尋ねると、いろいろな資格を取っていたりサイドビジネスで利益を上げていたりしていました。または利収入を伴わなくても、その道では日本一レベルの方もいました。これが心の余裕になっていたのですね。

このような備えがあれば、まさかの時にその仕事を捨てることができると思うことで、反って余裕が生まれます。私も鍼灸学校へ通い始めて、このような思いを抱いたことがありました。

その6 上のような準備がない時は、やはり仕事での様々なスキルを備えていることでしょうか。マシンドマップやフィッシュボーン、そのほかKJ法などの発想や問題解決法を備えることで、自分の窮地を救うことも出来るでしょう。

またそういうことを備えた上で、例えば今職場でリストラが始まったと仮定して、自分は何番目に順番が回ってくるのか、冷静に判断することもまたメンタルヘルスには良いかもしれません。管理者の眼で自分を冷静に評価をして見れば、目に見えないものをやみくもに恐れることは無いでしょう。

その7 技術者として努めたかったのに、ある日突然管理者に指名され鬱になった方をテレビで見たことがあります。職場での悩みはやはり職場で解決されなければならないならば、この方は一人で悩むのではなく、誰かに相談をするべきだったはずなのです。

彼はそれまでの実績を評価されて、そのようなポジションを与えられたはずなのです。自分をその時正確に評価判断出来ていれば、自分が会社にとってどれほど重要なのかが分かります。その評価を持って上司に自分の思いを伝えていれば、悩みからうつを発症することはなかったのではないかと思いました。

その8 私も解決がつかないと思うのは、このような経済状況の中売上目標を達成できそうもないのに、無理強いされはっぱを掛けられた時です。私はこういう状況が好きでは無いので、解決策は思い当たりません。部下を叱責する上司のことが理解できないからです。

その9 職場での人間関係の解決策に、日本生まれの内観法と言う世界に誇れるカウンセリングがあります。直面する人間関係トラブルの原因を、自分の中の何かの人間関係に置き換えて考えてみると問題解決に至ることがあるかもしれない。そのような事例を読んだことがあります。

その10 状況を客観視してみる。自分が絶好調だった時から今の自分を見てみる。いわゆる気づきを探ってみる。小説などで、主人公が大自然の中にわが身を置いて、自らのあまりにちっぽけなことにこだわる自分に気がつく場面があります。気づきです。

参考になりましたでしょうか。岡村隆史さんはかなり生真面目な方だそうですね。ちょっと自分の殻を脱ぐ余裕があれば、うつのあいろに陥ることはなかったはずです。仕事での悩みなら、今はやりのコーチングなども問題打破の一つではなかったでしょうか。

http://www.j-cast.com/tv/2010/12/03082236.html 元フジテレビプロデューサの横沢彪さんが「まだ芸人の眼に戻っていないと危惧されています。