リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

パーキンソン病の鍼治療

 永六輔さんがパーキンソン病と分かって、すっかり有名になった感のある病気です。

永さんが1年ほど前は「よく転ぶんだ」とか「肋骨を折った」とお話しているうちに、発音が酷くなって聴取者から「休んだ方がいい」などのハガキが寄せられるようになっていました。

それが誰かに勧められて鍼治療を受けられて、かなり滑舌が良くなりました。

反響は大きく鍼治療の効果も改めて認識されたようです。

そのうち病院でパーキンソン病と診断され、ラジオでは話されていませんが、おそらく薬の服用もされているでしょう。

パーキンソン病の原因は現代医学ではまだ解明されていないのですが、神経細胞の剥落とかレビー小体の出現などで、中脳黒質から出るドーパミン減少によって起こる神経伝達障害と考えられています。

名古屋大学の研究でアルツハイマー病に対し、電流を流すことで脳血流を改善することで症状が良くなるとニュースが有りました。

脳及び脳の障害で引き起こされる病気は、血流を改善することが解決の糸道であることは、鍼灸を行なっている者にとっては自明のことです。

ただ鍼灸治療は治療回数や個々の技術の差など様々な条件があるので、鍼治療全てが高い効果をもたらすとは言えないのは問題ですが。

高麗手指鍼の脳血流改善効果があることは、高麗手指鍼学会がアメリセミナー開催時に発表されました。

手と脳、特に運動野とは密接な関係があることは知られていることですが、このことからも血流改善に鍼治療効果が高いのは類推されることです。

さて我が高麗手指鍼によるパーキンソン治療について、症状があと少しで消えるところまできましたので報告いたします。

鍼灸師は家族を治せたら一流だ。と恩師はよく言われていました。

なぜかというと「無料で治療を受けているのに、治療効果については一番口喧しいからだ。」そうです。

我が家の家系ではパーキンソン病は出ていません。

おそらく父母が立て続けに亡くなったので、そのストレスが引き金になったものと考えています。

ご存知のようにパーキンソンの診断は簡単ではないようです。

かかりつけの医師の紹介で神経科で、MRIなどの検査を行いました。

すべて問題なしでした。「あとは震えを抑える薬を飲んで効果が出ればパーキンソンと診断される。」と言うことでした。

薬を飲んだところ震えは止みました。

しかしパーキンソン薬は不足するドーパミンを補うだけのもので、進行を遅らせるだけで完治させるものではありません。

そこでセカンドオピニオンを求めて、より専門病院で診断することにしました。

この前後から鍼灸と「リウマチの広場」で紹介していますCDによる自宅治療を開始しました。

開始は4月18日で本日8月18日で4箇月になりました。週2回の治療です。

ほぼ震えは止まりました。

専門医に通っても重症では無いので薬が出るくらいで、あとはカウンセリングのようなことだけです。

鍼治療を受けていることを話すと、それは奨励していただいたようです。

否定されると思っていたのですが、医師の世界も変わってきたのでしょうか。

震えが起きるとつい薬を飲みたくなる衝動が起きたようですが、それを乗り越えたせいか良い結果が現れたのでしょう。

ひとまず安心です。

まだもう少し治療を重ね完治まで到達できればと考えています。

治療CDを作成していくなかで、鍼治療についても進歩が有りました。

音による治療が効果が出れば、より簡単に自宅治療の可能性が広がるので、こちらもより改善を図りたい。