リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

手のひら先生の手指鍼講座 3

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「手のひら先生のリウマチ相談室ブログ」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
気と言うものがどういうものか、鍼灸師として必要な気とはどのようなものか、どのようにしたらそれを身につけられるのか?いつも考えてきました。昔の徒弟制度のような鍼灸修行でしたら、自ら身についた技術でも、現代では教えてもらわなければ習得は難しいのです。気功は気功で習うことは可能ですが、その気功をどのように習うかと言う問題にもまたぶつかってしまうのです。可能なら鍼灸セミナーの中で教えられれば、それがもっとも良いことです。韓国ドラマ「チャングムの誓い」の中でも、鍼灸修行の中にしっかりと気功の授業はありましたね。
 次に技術です。学校で臨床の授業や、いくつか参加させていただいたセミナーで、生徒が質問すること「先生それはなんて言うつぼですか?」です。見れば分かるだろうと思うことの質問です。生徒の方も最低限必要な知識は備えていないと、もっと肝心な質問が出来ません。どのような感覚のつぼで、どのような深さ角度で刺しているのかなどです。でももっと意味深いところでは、どのような気を出しているのかが聞けると良いのです。大概の場合難しいことでしょうが。私が生徒のときですが、それまでに習っていた気功でオーラが見えるようになっていたので、教師がどのように気を入れていくかが見えました。ですからあまり質問をしませんでした。見て盗むと言うことに通じるのでしょう。
柳谷素霊の直弟子である先生から聞いた話です。「先生がつぼを取って、私がそこに灸をすえる。先生つぼの位置が違っています。」と言うと先生は「良く見ろ、身体が曲がっているから位置がずれているのだ」デブ痩せのっぽにちび、若いからだ年寄りの身体、様々です。
 気と言う観点からすればつぼの位置はどこでも言いといえます。しかしその前の段階では、やはりつぼの位置は大事と言えます。
 高麗手指鍼のつぼはすでに位置が決まっているので、このような問題はありません。しかしまだ生まれて40年ほどのこの鍼は、まだ開発すべきことが無限と言ってよいほどあります。つぼの位置よりどの経絡を選択するのかがより重要です。そのためには従来にない診断論が必要と言えます。またより厳密な診断技術が求められると思うのです。日本には世界のどの国にもない、オーリングテストやフィンガーテストなど、すぐれた診断技術があります。でもまだ私は満足していません。もっとよりよく気を捕えられる技術開発は可能だと思っています。フィンガーテストを私なりに改良して使っていますが、まだ完全ではありません。様々な技術の中から自分の完成にあった診断技術を選択させる、それもまた指導者としての力だと思うのです。