リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

<ユッケで食中毒>焼き肉チェーン社長、任意で聴取


焼き肉チェーン社長、任意で聴取 Yahooニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110503-00000092-mai-soci

生肉のユッケを食べて児童二人40代の女性1人が死亡、そのほか19歳の女性が重傷を始め多くの被害者が出ています。

そもそも日本に生肉の食文化があったのか?調べてみました。

日本の獣肉食の歴史 ウィキぺディア より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%8D%A3%E8%82%89%E9%A3%9F%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2

これを読む限り日本人は縄文時代から、獣の肉を食べ続けていたことが理解できます。

この中で5世紀ごろは生肉を食べていたこともある、との記述がありますがその後の歴史を見れば、獣肉の生食を日本文化と言うことは出来ません。

そこで焼き肉の発祥国、韓国の友人に電話をし聞いてみました。

ユッケと言う言葉が韓国語であることから、韓国では昔から食べられており生食として定着した文化と言えるでしょう。

質問してみました。「韓国で牛肉を食べることが常習化したのは、朝鮮戦争アメリカ軍が牛を持ち込んだことからではないのか?」

アメリカ人は肉は食べるが内臓は捨ててしまうので、それを拾って食べ始めるようになった。そう言う文章を読んだことがあります。

「いいえ、高麗時代などには両班(ヤンバン、またはリャンバン)と呼ばれた貴族たちは、肉食をしていたそうです。生で食べてもいたそうです。

ただ食する部分は特殊なところでもあったようです。

おそらくその文化を庶民も引き継いだのだろうと言うことです。

日本で肉食が一般化され始めたのは明治時代です。その時も生食は無かった。

私は現在62歳です。50年前ごろの小学生の時に、確か牛などは回虫などがいるので、火を通さないと食べられないと教えられていました。

確かに日本人は魚を生で食べる、これは文化として認識されています。

しかしいつから生食が定着したのか?

寿しの歴史 ウィキぺディアより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BF%E5%8F%B8#.E5.AF.BF.E5.8F.B8.E3.81.AE.E8.B5.B7.E6.BA.90

江戸時代に屋台から始まった「握り鮨」が、ポピュラーな食べ物となる起源のようです。刺身もおそらくこのころと推定されるようです。

なぜ牛肉を生食するようになったのでしょうか。

30年前ぐらいに私もユッケを1度食したことがあります。でも今でも覚えているのですが、恐る恐る箸をつけそれほど美味しいとは思いませんでした。

その頃でしょうか、歌舞伎役者坂東三津五郎翁は美食家として知られ、何新聞だったか忘れましたが、食に関するエッセーを書かれていました。

そこで1頭の牛からほんの1か所だけ、生で食べられかつものすごい美味しところがあり、それを食した分が載っていました。

それを読んだ時牛肉も部分によっては、生食も出来ると驚いた記憶があります。

話が飛びますが「おいしんぼ」と言う漫画を読んだ時、内臓を美味しく調理出来る国の文化は高い。という章がありました。

この基準から言えば、フランスや韓国より肉食文化では、日本はまだまだ後進国ではないかとも思いました。

それが生食として牛を食べるには、それなりの処理が必要になると言うことです。

魚と同じレベルで肉をあつかう文化は日本にはないと言えます。

「子供に生肉を食べさせるなんて!」と言う声も聞かれます。

しかしこれはかわいそうな話です。

久米宏さんが司会した「日本人の食卓」と言う番組で、戦後もはや日本の伝統食が受け継がれる環境にはなかったと報告がありました。

私などは親から言われていましたが、食べ物屋は汚いとか火を通したものを食べろ、水が変わったらお腹を壊さないように。

このようなことは伝えられなくなっているのでしょう。

それにしても、日本人の美徳なんてどこに言ったのでしょうかね。

次から次、もう隠せる時代では無くなったことぐらい分からないのでしょうか。食物の偽装なんてすぐばれますしね。

口に入れるもの、すべてに我々は相当気をつけなければならない時代かもしれませんね。