リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

高麗手指鍼講座の準備 2


鍼灸がなかなか進歩しない原因に、技術習得までのシステムが整っていないことが上げられています。

鍼灸の治療目的やレベルに差があるので、統一することが難しいと言えます。

がんやリウマチ治療は確かに難しいかもしれないが、それが腰痛治療と比べてレベルが低いとは言えない。患者にとってはどちらも辛いことには変わらないからです。

とは言えがんやリウマチ治療ができる治療家を探すとなると、じょれは至難なことです。

そもそも今の学校制度では資格取得までのことしかできない。治すまでの技術を学ぶことは時間的な制約がある。

今も昔もこれからもそうであろうが、治せる治療家にそれこそ手取り足とり、丁寧に教えてもらうしかないのです。

しかしこの世界は鍼の刺し方を教わるだけでは、治療家として大成できていない。過去の大家を見てみればそれが言えるのです。

それは「気」の問題がクリアできないからです。鍼の理論技術を教えてくれても、気の習得まで教えてくれる先生は皆無です。

昔から思っているのですが、中国の鍼灸師しかり韓国からいらした鍼灸師しかり、その本質は鍼を道具として使う「気功師」といえるのです。

気功師鍼灸師の技術を、3年間の授業の中で学ぶのは不可能です。

ほとんどは鍼灸の技術は、自ら探し出した師と認める先生の「弟子」になって教えてもらうのです。「気功」は学ぶか自然はに身に着くか、または必死になって研究の末に身につけるかになります。

形のない世界のことですから、全く知識のないとことからこれを学び習得するのは難しいとしか言えません。

また今の学校制度では、「気」というものを教わることが少ない。言葉で言っていてもよくわかっていない講師では、生徒もこの大事な「気」に対しての刷り込みができない。

学校を卒業して何年もして、やっと気が重要だと知ってもそれでは遅すぎるのである。

この世界は羅針盤のない世界で有り、自ら羅針盤と海図を描いていかないと前に進めない世界です。資格を取った途端ある程度1人前になる、西洋医師とは全く別の世界なのです。

難関の医学大学に入り学べば、自分の目標ができるでしょう。世界にまで目を向ければ、さらなるレベルアップは情報収集の中にあると思います。その分野の最高峰を目指せばよいからです。
またそれがどこにあるかもわかるからです。

鍼灸の世界は指針は何もありません。本を書いている著者が治せるとは限らないからです。治せる治療家が本を書くとは限らないからです。

学び治療して結果を確認し、差があるのならどこに問題があるのか。そして自ら研究しそれを発展させていけるのか。

資格取得までは比較的簡単だったのに、治療ができ生活ができる鍼灸師になるまでは、全くの棘の道なのです。大変だ。