リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

韓国の鍼灸師制度 1

こんにちは、ホームページ「[http://www.d2.dion.ne.jp/~kouraiha/:title=手のひら先生のリウマチ相談室]」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
韓国には鍼灸師のみの資格制度はありません。昔はあったのですが、どうも日本と同じで鍼灸師と言うものが社会的な評価も低く、制度改訂によって無くなってしまったそうです。今鍼灸師をされている方達は、旧制度の資格取得者と漢方医資格で治療を行っているのです。
この鍼灸師が社会的には一段低い職業と見られているのは、どうやら日本と韓国だけのようです。お隣中国は病院の中で行われていて、西洋医師と同じ様にして治療をしています。国家公務員です。なかには特殊治療が出来るれば、高級国家公務員待遇ともなるようです。ヨーロッパでは医師が鍼を行っています。有名なのはフランスの耳鍼開発者、ポール・ノジェ博士です。ドイツには亡くなられてしまいましたが、シュミット博士がいらっしゃいました。アメリカは医師、漢方医、そして鍼灸師制度があり、それぞれが良いと思えば鍼も行っています。
長野式鍼灸で有名な、松本岐子師はハーバード大学医学部で講義を行っているのです。西洋哲学社会の中にも、東洋哲学の東洋医学の英知の集約された鍼灸は、治療効果という事実からすこしづつではありますが、浸透してきているのです。西洋には鍼に対する偏見は少ないようです。また保険制度の中にも確実に取り入れられてきています。
ところが資格制度から見ると、韓国が一番遅れているように見えます。日本は地位が低いといってもまだその門戸は開かれています。私のように40歳から、仕事をしながらでも資格取得は可能です。韓国ではそれはかないません。
わが師金成万は、鍼灸技術を学んだのは大学を卒業した後で、改めて資格取得のために大学に入り直す余裕はありませんでした。しかし優秀だったので、無資格ではあったのですが患者が押し寄せるようにきたそうです。
しかし取り締まりが厳しくなったとき、日本の有名人が治療に来られ、ついで日本へ招聘してくれたそうです。
鍼灸に若い時代から興味を持ち、その道に進む職業選択や進学先として、その環境は日本も韓国もないといえます。