リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

大橋巨泉さんの中咽頭がん

 大橋巨泉さんが中咽頭がんの手術を受けたと発表しました。

2005年に胃がんの手術を受けました。

そのとき確か「サンデー毎日」だったか、コラムにそのことを載せていました。

『何事も進歩している現代において、何でがんの治療は進歩していないんだ』と怒っていました。

彼は知らないんだと思いました。

がんの治療は「切る」こと以外進歩はしていないんです。

免疫療法、ワクチン療法、巨大な放射線を発射するがん治療機などなど。

でも切る以外に決定的ながん治療は、今の西洋医学にはありません。

抗がん剤で死期を早めたであろう患者は無数にいて、その中には有名人も含まれています。

NHKでさえアメリカで開発されもうあちらでは効果なしとされた免疫療法を、日本の医者がそれを洗練して実験したとして放送しました。

アメリカではインチキ療法と呼ばれているそうです。

ワクチンとか免疫とか言うとなんとなく良さげに聞こえますが、免疫を我々はまだコントロール出来ないでいます。

がん細胞は自らの細胞ががん化したものなので、本来異物として認識するヘルパーT細胞が働かなくなっているのです。

その上攻撃すべきリンパ球が転移するがん細胞の手助けをしているのを、映像で捉えたのを見て愕然としました。

人間に備わっている免疫システムのみが、がんに対する最強の武器になっているのです。

我らが青春時代の最先端のエンターテインメントを牽引していた大橋巨泉は、いわばヒーローでしたね。

ジャズ評論家は本職なので当然でしたが、分かりやすい解説は楽しませてもらいました。

ボーリングやマージャンも見事にこなしていました。

競馬評論家になったいきさつは聞いた事があるので感心しませんが、努力してそこそこ成績を上げたのはやはり巨泉だと思います。

唯一先を読めなかったのが政界進出だったかも知れません。

でも早くに気がつき止めたのは彼の先見の明なのでしょう。

いまは季節労働者みたいに日本に帰ってきてテレビラジオに出演されますが、やはりその意見は相変わらずぶれないで傾聴に値します。

放射線治療に入るようですが、是非これからも日本に対し忌憚のない正論を吐いて欲しいものです