オノマトペと長嶋
先日NHKテレビ番組「クローズアップ現代」でオノマトペが進化していると特集が有りました。
チャピチャピ、ブーブー、ふわふわなどと表現されるあれです。
シニフィエ、シニフィアンなどという小難しいものは横に置いて、日本語のこのようなオノマトペは世界的に見て独特なものなのだろうか?
さて番組では自動車会社がダッシュボードの素材を、メタル感を出したプラスチックで作成したが、その質感が出ないのでオノマトペを使ってデザインを変えたと紹介されていました。
オノマトペがそんな進化をして、結構高度な表現なのかと改めて認識しました。
ところで本日怪童と言われた東映フラーヤーズ投手、尾崎行雄さんの訃報が流れました。
テレビでしか拝見したことがありませんでした。
それも昔のことめったにテレビ中継されなかった時に、幸運にもその剛速球を目に焼付けたことが有りました。
ぶ〜んと来てどっスーンとミットに納まるような、重い剛速球という表現が当てはまりました。
その後みた江夏の快速球は長島や王選手をきりきり舞いさせていましたが、あの球はビューンドッスーンだったでしょうか。
村山稔選手はもう全盛期を過ぎていましたが、全身を使って投げるボールは鬼気迫るものがあり、ビューンキュでしょうか。
金田選手はもう全盛期をすぎ残念ながら、巨人でへなちょこ山なりカーブしか記憶にありませんが、国鉄スワローズの時は早かったのでしょうね。
ところで巨人軍長嶋元監督は徳光アナウンサーなどが、監督の失敗話を面白おかしく話すので、長嶋はアホかと長らく思っていました。
私の妹などはつい最近「エツ!お兄ちゃん長嶋って馬鹿じゃなかったの」というぐらい、長嶋は誤解されたイメージになってしまっているのです。
それがそうではないと知ったのは、今から30年ほど前脱サラを図る準備に購入した発想法セミナーでのことでした。
伝説になっている砂押立教監督の1000本ノックに耐える長島を見て、新聞記者が聞いたそうです。
「なんで君はそのような練習に耐えられるのか」
彼は答えて「神宮球場でホームランを打ってベース1周している時、聞こえる歓声を思い出しながらノックを受けているので辛くはありません」
観客の少ない試合ではわざとトンネルしたり、大きめのヘルメットをかぶって打席でわざと大振りして、飛ばしたりしたのは彼の演出だったのがわかります。
もう何十年も前からイメージトレーニングをしていたなんて、どこでそのようなことを学んだんだろうか。
また彼が松井秀喜選手を指導するときなど、「ビュッと振るとか、バーッと振るとか」よく選手がわからないと語っていたことが有りました。
でもオノマトペの進化ということを考えて見ると、実は長嶋監督は時代の先取りをしていたとも見直せるのです。
すごいぞ長嶋!!
いま研究改良中の脳溢血後遺症治療サウンド・アキュパンクチャで、あの軽快なステップと送球の本当の長嶋に戻せたらと考えるのです。