リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

あんまの技術

 マッサージなどの手技で事故が起こったと問題になっています。

今回は資格取得云々の問題だけでなく、資格取得者の方が6対4で事故が多いという、これは業界としては大問題でしょう。

ニュースで最初に聞いたときすぐ思ったのは、無資格者のことで整体、カイロプラクティックエステのマッサージなどがこれにあたります。

ところが資格をもって営業しているのに、このような事故が大量に発生していることが問題の深さを示しています。

この資格は「あんま マッサージ 指圧師等に関する法律」で定められています。

そもそもほとんどの人がこのような法律は知らないかもしれません。

もっと言えば、あんまとマッサージ、指圧の違いがどこにあるのか、プロでもほとんどが分かっていないことでしょう。

指圧はあんまやマッサージの中の、今日強擦といいうような強い刺激を取り出して名づけたと言われています。


ではあんまとマッサージの違いは?

教科書的にはあんまは心臓から指先へもんだり摩ったりする仕方、マッサージは体の末端から心臓めがけてもんでゆく、または体液を戻すようにして行う方法であるという表現になります。

違いを知っている人やプロでもこの程度の知識がほとんどでしょう。

私が東洋鍼灸専門学校で習ったときは、あんまは井上先生、マッサージは村上先生というお二人の名人がいらっしゃいました。

井上先生は私よりひとまわりほどの小柄でひょうひょうとされていました。村上先生は大きくはないが太い腕とがっしりした体をされていました。

体型からしてもあんまとマッサージは根本から違うのです。

あんまは日本古来のもの、マッサージは西洋から伝わったものの違いもあります。

どちらが優れていることはありません。

ケースバイケース、症状に応じて使い分ければいいことだけです。

マッサージの多くは病院で行われています。

あんまとマッサージの最も大きな違い。それは「気」を使って治療するか否か、其の一点にあります。