リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

芸と芸人と鍼灸

 柳谷三亀松師匠の都々逸に最近は嵌っています。

何度聞いても楽しく可笑しく、そして上手いなあと感心してしまう。本当の芸の力なんだと思う。

「たった一言小さな声で〜捨てちゃいやよと言えた晩〜」

「僕と別れてまだ間もないに、女は出世の早いもの」今の芸能界そのものですネ!

「金も出来たし着物も出来た、そろそろあんたと別れよか」

もう笑っちゃうよね。何度聞いても笑っちゃいます。

これウォーキングのBGMです。

それにしても昨今のテレビのお笑い、本当に酷いよね!

芸じゃないもの。

イチ、ニ、サン!とか言っていたお笑い芸人が、落語家に弟子入りしたのなんて遅きに失しているけど、まだ気がついて良かったんじゃない!

芭蕉じゃないけど、不易流行は絶対の真理です。

新しいものを想像するのは至難の業かもしれないが、破壊者または改革者と言われる人を知れば、彼らが十分に伝統を踏まえた上で、それを意識して壊し構築しているのが理解できます。

テレビ番組「笑点」を見ていたらその一人が、風俗店らしい呼び込みのまねをしていました。

その声色が東南アジア方面から来た女性のまねでした。「シャチョさん、シャチョさん。よってらっしゃい」と言うような呼び込みで、笑いを取っていました。

いやーナ感じでした。

落語は庶民の娯楽です。反権力などとは言わないまでも、「たがや」は武士をおちょくった話ですし、良く出てくる与太郎は知恵おくれでも、決して馬鹿にしている話ではない。

日本もほんの50年前は、米軍基地の周りで商売する女性がいました。

いつも時代の弱者は女性です。

それを思い出させるような、弱者を笑いの種にするいやな落語屋でした。

少しぐらい話せたって、心根がいやしければ落語家とは言えない。

芸を覚える前にまず人間として成り立っていなければなりません。

鍼灸師だってそう!

外の職業がだめだからと言って入ってきても、先は長いし良い先生を探さないと技術は身につかない。

そう言う立派な先生を見つけても弟子入りは難しい。

何故って師匠は見る目が厳しいから、こいつに本当に自分の技を伝えて良いのかどうか?見る目が厳しいのです。

就活よりはるかに厳しいですよ。

でも眼鏡にかなって弟子入りできれば、努力次第で将来は名人も夢でないかもしれません。

修行は厳しいのが当たり前。

堺正章さんの「チューボーですよ」で出てくる、未来の巨匠の働き具合を見ればうなずけます。

私ですか?

私は師匠とけんかすると思ったので、弟子入りはしたことがありません。その分世間の厳しさに晒されましたが。('_')

ま!何事も王道を行きましょう。

そして本来の東洋医学の真髄を究めて行きましょう。

それが鍼灸師の目指す道、芸の道です。

え?ドクターじゃないの?

アキュパンクチャリスト/Acupanncturist はアーチスト、デンティスト、エコノミスト、ファーマシストなどの技術者に属するのです。

そのような評価なのです。

「鍼の道」「灸の道」「気の道」「東洋医学の道」を切磋琢磨しきわめていきましょう。