リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

頭がどんどん変化している

 昨年から、脳溢血後遺症サウンド・アキュパンクチャを聞いていると、どんどん頭が変化してくるのが分かります。

1年前は朝起きてテレビ欄をみて、今日見る番組に赤丸印をするのが日課になっていました。

時間帯が重なるとビデオ録画していました。

地上波デジタルになって、2番組録画できなくなった時は残念な思いをしていました。

ところが夏ごろからピタッとそれが止みました。

テレビ番組が面白くなくなってきました。

代わりにツタヤのレンタルビデオを借りに、頻繁に店に通うようになりました。

それも2ヶ月ぐらいで終わり、今度は探偵小説からミステリー小説を片端から読破するようになりました。

それが一段落したら飽きて、映画館に通うようになりました。

今は自分の本職の東洋医学関係から医書までを読み始めました。

そのほか20代に考えていた、40になったら鈴木大拙の禅の研究、60を越えたら日本文学全集を読む予定の、人生設計に戻そうと考え始めてきました。

そんな中、広告の動態分析とか行動分析とでも言うのか、過去に購入した方にとは説明がありましたが、アマゾンから柳家三亀松師匠のCD案内が届きました。

急に倒れる前の頭に戻ってきた感じです。

懐かしい名前です。

今じゃ知る人は少なくなってきてるはずです。

高校生の頃、テレビの演芸番組は多く、師匠もよく出られていました。

本職は都々逸でした。高校生に都々逸を真に理解するのは難しかったはずですが、都々逸の合間に語る話の面白さに惹かれたものです。

艶話はまだ見ぬ憧れの別世界を見せてくれる、貴重な大人でした。

30年ほど前に師匠のレコードを探しまくりました。

秋葉原の石丸レコードに1枚だけ貴重なものが残っていました。

しかし戦前発禁になった伝説の話が載っていません。

それから10年以上経ったあと、ネットでCD化されたことを知り購入しました。

発禁になったのだからさぞすごいシーンが語られるかと思いきや、なんだか拍子抜けのようなものでした。可愛い時代でした。

ところが最近安室奈美恵の曲を耳を澄まして聞いていたら、これよりすごいことを歌っているじゃないですか。

「二人きりだね 今夜からは少し照れるよね」 

耳を澄まして歌詞を聞いていたら、なんかこちらが恥ずかしい気分でした。

これ昔だったら発禁処分じゃないのかね!

将来残したい歌に入っているそうなのですが、「キャン・ユー・セレブレイト」という曲の歌詞です。

三亀松師匠がご存命でしたら、きっと腰抜かすかもしれません。

大声で歌っちゃいけません。

ちなみに新婚箱根の一夜のオチのくだりは、新郎がしきりに風呂に誘っても新婦が嫌がるので、言った言葉が「君でべそだろう」。

そこでやっと彼女も風呂に入ることになるのです。

そのあと新内流しがかすかにし、蜩(ヒグラシ)の声が聞こえ、酔っ払った新婦が言う台詞。

「ネェお前さん。新内流しと言い、蜩と言い、マ何とも言えない気分だネェ。」

言われた男が、はりま屋。

「とても 東京じゃァ この気分にゃなり兼ねる。」

「あの蜩を聞きながら サァ」

「蜩を聞きながら サァ」

「蜩を聞きながら どうするのだ。」

「寝ましょうョ」

これを下駄みたいに四角い顔で、着流しに三味線を抱えた短髪のおじさんがやるんです。

男と女の声色を使い分けて、高校生の私にはもうたまらなかったですね。

無事iPodに5枚ほど録音できたので、今夜から聞きましょうか。

寝られなくなるかもしれませんが。