秋葉原の茂木さん〜オーディオのもてぎ
昨日の家電の学校テーマは、ミニコンポでした。
懐かしいなあミニコンポ。
コンポーネントステレオブームが、あっという間に終わってしまったのは、ミニコンポの出現によってでした。
アイドルが消えるきっかけが、新しいアイドルの出現なのと同じですね。
キャンディーズの消滅は、実は「普通の女の子になりたいのが原因ではなく、ピンクレディーが出てきていたから」と言われるのと同じです。
オープンリールのテープレコーダーを、山岳ポーターの如く背負って公開録音にかよう姿なぞ、今いたら笑いものですよ!
ティアック(Teac)、赤井(AKAI)、何かはマニアには垂涎の的でした。
音はよかったですね。今でも耳に残っています。
ティアックの音はとても華やかでした。近くにあった喫茶店はこのオープンリールのやつを使っていました。
赤井のテープレコーダーは、最初は日本で手に入らなかったと思います。
米軍人のお土産に人気があり、海外のみで販売されていたので、日本で売り出された時はそりゃ大騒ぎでした。
でもワンマン社長とかで、いつの間にか会社はなくなってしまいました。
コンポーネント・ステレオは、昨日も紹介していましたが、大手家電メーカーも競って宣伝していました。
テクニクス?なんで松下電器がこの名前を使っているのかわかりませんでした。
松下は今はPanasonic パナソニックにかわり、その頃も使っていたので、このことは不思議でした。
茂木さんが教えてくれたと思いますが、オーディオマニアは家電メーカー名では買わないのだそうです。
それでオーディオ商品に限って名前を作ったのだそうです。
パナソニックはテクニクス Technics 東芝はAurex オーレックス 日立はLO-D ローディ 三洋はオットー などでした。
でもマニアに人気は、パイオニア、トリオ、サンスイが3強の趣でした。
SONYなども力を入れていましたが、なかなか良い音づくりができていなかった時代です。
デンオンなどは懐かしい響きで、これもコロンビアの会社が持っている商品名でした。
コロンビアは放送局の機器専門でしたから、マニアでも手に入らなかったのです。
トリオはその後ケンウッドに社名がかわり、今はビクターも吸収した会社になっています。
ビクター(JVC)も音響関連機器には定評がありましたが、時代の波に乗り切れなかった会社でした。
でもマニアには受け入れられていて、手頃な価格で高品質なスピーカーを出していたことを覚えています。
そうそう私が最初に買ったスピーカーは、ONKYOでした。
テクニクスSU-50Aと言う身分不相応のプリメイン・アンプを買ってしまったので、それに合うスピーカーにこれを選びました。
オンキョーはまだ健在で頑張っていますね。
コンポーネントステレオみたいなものは、そもそも大衆向けの製品ではなく、マニアがひっそりと楽しむそんな感じがします。
海外のメーカーも、有名製品を作っていても従業員30名とか、50名とかびっくりするほど小規模らしいです。
きっと職人技みたいに海外でも作っている、そういう商品なのでしょう。
一方デジタル主流の中では集積回路を使ったミニコンポや、今ではアイポッドやウォークマンなどのようになってしまうのでしょう。
音質を捨てても手軽に音楽を楽しむという面では、これもまた時代の流れなのでしょう。
コンポーネント・ステレオマニアでも、機械が好きなだけで音楽そのものにはそれほど興味はないひともいました。
クラシック好きでも、あまり音質にはこだわりのない人もいます。
それぞれがそれぞれの楽しみ方をすれば良いと思います。
しかし昔のコンポーネントマニアの多くが、音質にうるさくこだわっていたことを思うと、今の若い人達が音の良さに興味を持ってもらうと良いな。
楽器一つ一つの音を感じ、全体の演奏を楽しむ。
そのためにはより多くの人が、機器そのものの音質に目を向けてくれればと思う次第です。
思うのはデジタル機器より、いまだ真空管アンプの方が、温かみや音の良さを感じるのは、本当に不思議な感じがします。