中京大学准教授室伏広治選手の画期的な運動理論
昨日のテレビ朝日「ニュースステーション」で、元テニスプレーヤーの松岡修造さんが室伏選手をインタビューしました。
26才でオリンピック金メダルを取った後、ケガなどで不調に陥ったのが、36歳になって復活した秘密を探ろうという企画でした。
世界陸上競技で日本人が活躍するのは難しい。ハンマー投げなどは至難のことです。
骨格がそもそも違うので、外人には対抗できないと思われていた種目です。
アジアの鉄人のお父さんでさえ成し得なかった、輝かしい成果です。
イチロー選手が今年突然その成績に衰えを見せ、やはり38才前後の肉体の急激な変化はスポーツ選手の運命と、改めて認識させられたところでした。
過去の有名アスリート、王長嶋様々な人達がみなこの38才の壁は乗り越えることができませんでした。
38才に急激に衰えるわけではなく、その前から兆候は現れるわけで、その年齢になって逆に復活したというのは驚きでした。
その秘密が昨日のテレビで明かされたのでした。
見る前は身体の使い方、新しい技術の開発の結果なのかと予測していました。
明かされたのは脳研究の成果ということでした。
日本は運動生理学では世界的に見てもトップクラスなのに、それが選手にまで伝わらなかったのです。
それは研究者は研究者レベルに留まることが多く、選手も積極的にそれを取り入れる環境には無かったことです。
生理学、運動生理学、心理学、メンタルトレーナー、トレーナー、メディカルトレーナー、医師などがサポートしないと、世界的な選手は生まれてこないと考えます。
そして選手はその才能を開花させるため、自分の体をいかにして鍛え上げるかを考えていく。
しかしその世界のトップクラスになると、おそらく研究者にとっては異次元の世界の感覚になるので、今までは理解不能だったのかも知れません。
「脳を騙す」をトレーニングに取り入れるという考えは、画期的なアイデアではないでしょうか。
同じように脳を騙すと言う考え方には、「スロートレーニング」には有りました。
しかしこれは生理学的な、ホルモンの分泌や筋肉を太くすると言う理解に留まっていました。
彼の理論と実践は運動面から見ると、それを超えて運動生理学体育学を含めた学問に発展する可能性も感じられました。
私が何故注目するかと言うと、いま音を聴いて病気を治す試みをしていますが、脳卒中リハビリでこれが活かせないかと考えたからです。
聞いているだけでも大きな効果はあるのですが、やはり患者さんはよりスピードのあるものを求めているはずです。
川平式促通法も効果が出ているようですが、これは専門知識のある介助者がいないといけません。
ある程度CDで回復したとき、補助なく自ら行える方法としてこの室伏理論に可能性を見ました。
室伏准教授の理論と成果が次のロンドンオリンピック出て、さらに超えて花開くことに期待します。