リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

高学歴の韓国人俳優たち

 アメリカの俳優トミー・リー・ジョーンズをご存知ですね。今はサントリーの缶コーヒーボスで宇宙人をやってます。

彼が日本にこられたときマスコミからこんな質問が出ました。「ハーバード大学を卒業したのに俳優になって、ご両親に何かい割れませんでしたか?」

このような趣旨だったと思います。ハーバード大学と言えば名門中の名門、そこを卒業して見世物になると言うのは、日本人の我々世代にはまだ少し残っているのかもしれません。

ソウルの友人に先日買った韓国俳優名鑑を見ていたら、皆さん高学歴なのに驚きこのことについて質問しました。

「先生そのことで韓国でも問題になっているのです。」

韓国は儒教のお国の上学歴社会でもあります。

つい最近問題があって女優が自殺したこともあります。

女優なのにプロダクションのために、売春婦みたいなことを強要されていたためでした。

もう何十年か前にこのことが映画になって話題にされました。

この時は女優が国会議員の接待に使われていたことを問題にされていたのでした。

我が国でも「河原乞食」と蔑まれたのは、ついこの間でした。

そのような世界なので韓国では上流階級の人間が、女優と結婚するときはすんなりはいかないようです。

私が韓国映画に興味をもった8年ほど前、初めて見たのが「接続・チョップソク」と言うアメリカ映画「ユー・ガッタ・メール」を焼き直したものでした。

その主役を演じたのが、ハン・ソッキュさんでした。後に「シュリ」でも主演し名実ともに韓国を代表する俳優に登り詰めた方です。

彼は東国大学演劇映画科を卒業しています。

彼が来日しNHKのハングル講座に出演したときのことでした。彼は「我々は韓国を代表するような立場にある。したがって間違ったことなどは出来ない」と俳優の立場を答えていました。

日本ではこういうような俳優を知りません。

チャングムの誓い」でイ・ヨンエと共演した、チ・ジニは明知専門大学金属デザイン科卒です。

何も学歴が演劇の質を決めるのではないが、ロシア語講座を見ていたらロシアから来たアングラ劇団の主催者が、日本の劇団はみなものを知らないとバカにしていました。

基礎も知らず飛び込むのが日本の演劇の状況なのかも知れない。

芸大卒とか日大芸術学部卒でさえ少ない。

日大芸術学部では、大塚寧々、真田広之 佐藤隆太 ぐらいしか見当たらない。

特殊な世界であることやまだ韓国の映画界が発展途上などを考えると、成熟した日本の方が俳優になるには選択肢がいくつもあるということなのでしょう。

母校の大先輩の高倉健さんの背中で演技をすることができるようになるには、チョプ・ソックのハン・ソッキュは何年かかるのだろうかと見ていました。

まだ韓国の俳優が国際映画祭で多くな賞を取っていないと思いますが、国を上げて映画産業に力を注いでいる現実は無視できません。

我が国の貧弱な文化政策を見れば危機感を感じ得ない。

ここ何年も韓国ドラマは韓流ブーム以後見ていなかったのですが、ブームも落ち着いて来たようなのでそろそろ見てみましょうか。

ハン・ソッキュも脚本も映画の作りも、相当進歩している筈で楽しみです。