リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

鍼灸師のお仕事 その3 戦略その3最終回

 戦略その3です。

我が母校明治大学はユニークな授業が多かったのだろうか?

心に残る変な授業が記憶に残っています。まあ教授も一所懸命勉強を教えても無駄だと思ったのか、授業内容よりも記憶に残る内容が有りました。

壇上によたよたと杖を突いて歩いてきて椅子に座ったおじいちゃんがいました。

彼は明治大学卒業生で初めて総長になった伝説の人でした。後で知ったことでしたが。

この方はちょっと前に流行った我が国のドイツ経営学の泰斗でした。でもその頃はアメリ経営学の方が隆盛でしたが。

この方土光敏夫さんと同級生で、同室で勉強をされたそうです。

頻りと土光さんを褒めてらっしゃいました。「土光は弟?をおぶいながら農業を手伝って勉学に勤しんでいた」とおっしゃっていました。

あいつは偉いとしきりに褒めていました。ただその頃東芝の社長をされていたのか「東芝は学者ばかりがいて、実際製品化する事の研究をしていないと嘆いていた」ともおっしゃっていました。

またその時マスコミを騒がせた「創価学会を切る」を書いた藤原弘達教授を「あいつは教授には向かないな」とか、前総理の三木武夫は「あいつは肝っ玉が小さいので、いつ刺されても良いように晒しを腹に巻いていた。それも10回ぐらい巻いていた。」

また「同僚の教授が美人だが身体の弱いカミさんを貰った。家に帰ると寝床からおかえりなさいと言うそうだ。嫁さんは丈夫な女をもらいなさい」

という訳で佐々木吉郎先生の授業内容は全く覚えていないのです。

また保険学でもユニークな先生がいました。数年後創価大学教授にも成られた印南博吉教授です。

授業の殆どは雑談です。

「男と女の産み分け方」は熱心に話されていました。主婦の友の切り抜きを持ってきてこの理論は間違っている。私の理論が正しい。

男が肉を食べ、女が野菜を食べれば男の子が生まれる。これは間違っているのだ、と言っていたようです。肝心なのは最後の実践でこれは個別に教えるのでここでは話せないと笑いをとっていました。

ここで印象的なのが次の言葉です。

清水の次郎長が剣の達人山岡鉄舟に聞きました。「剣の極意とは何か。」鉄舟答えて曰く。「強い奴とはやらないことだ」

ではどうやって剣を抜く前に強いか弱いかを知ったら良いのか? その答えはその時はありませんでした。

気功を受講するようになって分かりました。

判断材料は呼吸法です。

人間が力を出せるのは息を吐いているときなのです。吸っている時は力がはいりません。

ですから息が切れそうになってもまだ相手が吐いていたら、スタコラ逃げ出せば良いのです。これが極意です。

宮本武蔵が連戦連勝したのもこれです。強い奴とは喧嘩はしないです。

評判が良い整体師がいます。

そこに通っている人に聞いたことがあります。「上手なの?」

答えて曰く「うまいよ。自分に治せない客が来ると、あなたの病気はここでは治らないもっと上手な先生のところに行きなさい」と断るそうです。

自分の技術限界を知っていて治せる範囲でしか行わない。それで評判はとてもいいのです。

就活もそうです。剣の達人と同じように、勝てないところは受験しない無駄なエネルギーを消耗しないのが重要です。

私の就活時同級生が憤慨していました。「親父に言われて電電公社だか東京電力を受けに行った。待合室から面接の部屋に移るとき、掛かりの社員がこう言ったそうです。『国立大学と早稲田慶応大学の方はこちらのドアから、それ以外の方はあちらの扉から入ってください』彼はそのまま帰って、希望するおもちゃの会社入りました」

また同級生が会社説明会に付き添ってくれといったのでANAにいきました。大きな部屋に大勢の学生がいました。小太りの社員が大きな声でこう言いました。「えーこの中で国文科や英文科、教育学部などの方はお帰りください。当社では採用しません。受験されても無駄になってしまいます。」私は彼にこんなヘボ会社やめてしまえと言いました。

昔は露骨でしたがはっきりして良かったのではないでしょうか。憧れだけの生徒はいらないよと言うことが早くからわかるからです。今は露骨な差別はなくても、そのようなことがなくなるはずありません。

50も60も履歴書をだして最初から拒否されているのは、もう自分を知らないことをさらけ出していることになります。

初期にリストアップした会社が不合格なら、それ自体が間違っていたのだから最初の設定まで引き帰らなければならない。

自分の求めていた企業や職種では、自分の能力は評価されていない。偏差値が低すぎることに気がつかなければいけない。

そう目覚めてから改めて、仕事をするとはをよく考え自分の能力を再評価すべきである。

そして日本では求職できなければ海外に求めれば良い。

海外勤務はやはり嫌われる傾向にあるのだから、そこで自分の希望する職種で評価されるか否か、一つかけてみるのも方法ではないでしょうか。

フリーター家を買うでは武誠治役の二宮和也が、大手企業より仲間と仕事をやり遂げる充実感や、求められている自分を発見し小規模土木会社に務めるに至ったのでした。

フリーター家を買う
http://www.fujitv.co.jp/ie-wo-kau/story/index.html

3箇月でやめたり1年も勤めないでやめるというのは、そもそも日本社会の仕組みを理解していないからです。

退職してフリーターになったりするのは当然です。

今の会社は即戦力を求めているので、新人は仕方なく採用しているのです。

3年ほど経験しなければ戦力にはなりません。その前に退職するなど企業にとっては言語道断、ただ飯食わせてやったのだから金を返してくれと言いたいでしょう。

鍼灸院などでも従業員にはその技術は教えないのが普通です。

3年ほどかけてせっせせっせと教えて給料を払ってやって、これから貢献してもらおうとした矢先に仁義なく辞めてしまうから殆ど教育はしないのです。

極意なんてさらさら教えてもらえません。

だから戦略は大事なのです。合格するために。

これから就活アドバイザーをする生徒には、戦術を伝授しますがこれは個々の条件があるので、就活ー鍼灸師のお仕事の話はここまでです。

就職のアドバイス本などがありますが、あれは参考にすべき本であって真似すべき本ではありません。

真似すれば金太郎飴みたいな生徒ばかりになってしまい、個性の差別化などできません。

公務員の受験や面接のために高いお金を親に出してもらってセミナーに通う、そんなのばかりになってしまえばなんで大学に行っていたのということになる。

アルバイトと遊びに明け暮れた大学生活は、最後のところでしっぺ返しがくるということです。

それならそれで割り切って、起業すれば良い。

かの松下幸之助みたいになるかも知れない。

人生一発逆転はそうそうないので、自分の力を早く見極めることが必要だ。そうしないと就職活動で自分が消耗してしまいます。

「見極める事それが大事」それが3回目のアドバイスです。