リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

BSの野球解説者武田一浩について その2

NHKの番組を見ていると、ある意図が見える時があります。

その意図がどこから出ているのかはわかりませんが、時として「それは日本にとって有益だ」と思うことが多い。

30年以上前だったでしょうか、「電子立国日本」という番組が有りました。

当時はバブルの真っ盛りで、理工学部を出てコンピューター技術者でも、給料の良い銀行に就職する時代でした。

このままでは工業立国日本が危ないと叫ばれていたとき、番組が放送されました。

戦後いかに半導体の先駆者や政府が一丸となって、今日の電子立国日本を作り上げて来たか。それが感動的に伝わった番組でした。

番組終了後実際にメーカーに就職する若者が増えたのでした。

「仕事の流儀」と言うのも良い番組でしたが、司会者の脱税で終了してしまうのかもしれません。

これも仕事ということが現代の「若者」にとり、意味や意義を見失っていることを気付かせる、そういう意図の下に組まれていると見ました。

その後に放映されているのが、「仕事ハッケン伝」と「ディープピープル」です。

よりエンターテインメント性は強くなっていますが、それぞれに仕事の厳しさ奥深さを知らしめる番組です。

これらの前身に番組名は忘れましたが、タレントが何名か出てきてプレゼンし、2つほどの会社に就職するための面接会番組が有りました。

これらは皆んなつながっているのでしょう。

深読みでしょうか?

深読みして失敗したことがあります。

数年前12チャンネル、23時からの番組「WBS」の日経のコマーシャルが有りました。

細川君というダメ社員と相沢さんというキャリアウーマンが主人公です。

この前後に細川首相が辞められたころでした。

私はダメな細川首相に相沢金融相が活を入れているコマーシャルと思い、「さすが日経新聞!」と喝采したのですが、単にタレント名だったと知ってがっかりした記憶があります。

さて話変わって武田君の解説です。

そもそも野球解説に元プロ野球選手を使い意義があるか否かという問題に突当リます。

アメリカなどは必ずしもそうでなく、野球をよく知っている人間とアナウンサーがほうそうしていると聞きました。

日本では有名選手の第二の就職先になっていることがおおい。

NHKのスポーツアナウンサーはレベルが高いので、一般的な野球の話は解説の必要が無いと私は考えます。

往年の解説者はひどいもので、ワンパターンしか言っていませんでしたね。「壁をしっかり作れ」「いい汗かいて、よく食べて」しか話していませんでした。

MLBの解説者には実際アメリカで戦ったグループと、そうでない2つのグループに別れます。

前者は大リーグでは先駆者の村上正則さんや、下部リーグで投げた佐野滋紀投手がいます。あとは与田投手と武田投手です。他にもいらっしゃいますが。

おそらく武田投手の解説に怒っている方は、アナウンサーと解説者が漫才師のように丁々発止と話すのを期待しているのではないでしょうか。

優等生は与田投手でしょう。無難な解説で気持ちいいですね。

野投手は経験があるので、アメリカ野球を教えてくれます。

武田投手はアメリカに行ったこともないし、アナウンサーに敢えて合わせるようにも見えません。

最近は改善したようですが、語尾が聞こえにくいし、アナウンサーに話を合わせることもありません。

先程あげた番組「ディープピープル」のような話を彼はしゃべっているのですね。独りごとのように。

それが唐突に出てくるので、番組のリズムが崩れるように感じるのではないでしょうか。

先日も「イチロー選手の打った球がヒットになって、ほかの選手はアウトになるのか」を解説していました。

イチローは打つ瞬間まで手首を立てているんです」アナウンサーも新鮮な分析に驚いていました。もちろん聞いたこともないことでしたので、私も感心しました。

彼は一寸異質かも知れませんが、野球を見て知っていることに対しては、ディープな解説であると思います。

明大大学野球部出身の往年の名選手を思い出すと、かなり個性的な選手が大いことに驚きます。

大下弘杉下茂、秋山土井のバッテリー、一枝修平、天才高田繁星野仙一。武田も彼らの系譜を引き継いでいるのかもしれません。

プロというのはお金を稼いでいるだけでなく、技術がありそれはアマチュアには知り得ないディープな世界がある。

解説にしてもしかり、いかにそのことを解説を通して教えてくれる彼には「ガッテン」か「あっぱれ」をあげたい。

短時間ではあったけどテレビでみたディープな世界が過去に有りました。

原監督が新人のとき、お正月番組で確か水原・長嶋監督が話した、三塁手としての守り方。

松井稼頭央と金城達彦のスイッチヒッターになるには、左右で人格を変えて入る。

元ロッテの小宮山悟選手の「ストライクゾーンは、ホームベースを五角柱にしたものと考える」

伊良部秀輝投手のノートなど。

このような世界を覗けることを私は期待したい。60を超えると努力もさることながら、才能をめでたくなるようになります。

才能の上の努力ということですが。

それがプロなんだろうな?