リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

トップアスリートと怪我 2

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「リウマチ相談室ブログ〜手のひら先生の独り言〜」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
いよいよオリンピックシーズンですね。またオールスター戦を控え前半の集大成に入ったMLBも話題に花が咲きます。と同時にそちこちで怪我の声を聞くようになっています。一流のスターといわれたり、日本の期待を背負って立つ彼らには早く怪我を治して欲しい。

最近でもニューヨークヤンキースの松井選手が、膝の故障で休養を余儀なくされています。先日も膝が腫れて「水を抜いた」と言うニュースが入ってきました。こういうことを聞くと「なんてことをやってんだろう」と、ほとんどの東洋医学を業とする者は思うでしょう。
なぜならあれは「水」ではないからです。膝のクッションにもなり且つ軟骨に栄養と酸素を送る役目を果たすものだからです。良く老人の膝が腫れると、整形外科で水を抜いてもらって歩きやすくなったとよろこんでいるのと同じです。

その起こった原因を除去しないと、またその現象は現れてきます。水が出て腫れたというのは、腫れる理由があったからです。人間が生きていくうえでこのような様々な症状が出ますが、それは理由があって起こるのでその理由を突き止めないで、ただ現象自体を取り除いても根本の解決にはなりません。

若いときは疲れも知らないかのように動けたのに、年とともに疲れがたまって、そこここに障害が出始める。何故だろうか。イチロー選手は未だ怪我一つせず溌剌としたプレーをしている。何故なんでしょう。

アスリートなら、体の手入れは欠かさないでしょう。マッサージやウェイトトレーニング、整体やカイロプラクティック、それぞれ一流の治療家について手入れを行なっているはずです。でも故障するものとしないものの差が生じるのはどこにあるのでしょう。

背骨は曲がるか?骨は曲がりません。骨が曲がるのは、左右どちらからか引っ張る力が生じるからです。背筋の右のほうが左より強ければ、骨は右に引っ張られます。その状態が長く続くと骨の変形は生じるかも知れません。では何故そのそうな状況が生じるのでしょうか。それは東洋医学でしか説明が出来ないのです。

右側を使いすぎたから?でも一流のアスリートなら、それは許容内で修正しているはずです。鍼灸師はこのような時こう考えます。背中には膀胱経と言う気の流れがあります。ここには様々な内臓の名前のついたツボがあります。これらは内臓に異常があると、コリを生じます。そこを押すと痛みを感じるかも知れません。こりは筋肉を縮めます。それが左右差を生じれば、どちらかに身体は傾くことになります。

内臓の気のバランスを調整すること、それが常に身体を理想的な状態に持っていく、よく言われる「治癒力」または「自然治癒力」(この言葉はいい加減に使われることが多く、個人的には嫌いな言葉です)になります。