リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

連続キャンペーン第二弾 あなたに人工透析は必要か

 文藝春秋新年特別号 透析を回避できる「保存療法」を普及させる最後の一手とは?

前回の掲載後反響が大きかったようです。

私は東洋医学の専門なので頭の中にある知識としては、腎移植は危険性が高く病状が進むと透析は不可避なことと認識していました。

しかしその前に打つ手があること、もし進行しても腎移植に危険性は少ないことを知りました。

この論文では透析は今の医療界が抱えている問題も、その打開策も提起しています。

今やTPPで医療が開放されることに医師会が反対していますが、このようなことが国民に知ることになれば、医療改革の一つとしてそのようなことも良いだろうという意見は多くなるでしょう。

さてここで重要なことは、「血清クレアチニンが上昇しても、尿蛋白が検出されなければ、腎機能の低下が進行し、透析に至ることはありません」とです。

そのためにはどのようにすればよいか、すなわち「保存療法」とは何かが語られています。

ここのところは本誌をお読みいただきましょう。

この論文が優れていると思うのは、この患者にとって朗報と思われる治療法が広まらない問題点を指摘していることです。

さらに患者治療者双方にとって有益な打開策を提案していることです。

透析治療から受ける売上は下がるでしょうが、本来患者のための医師の使命感、医師の存在感を満たすものはこれで補えるのではないでしょうか。

ここにはこれを表して「保存療法は、若い医師が情熱を傾けて一生を捧げるに値する治療法だと思います。にもかかわらず、腎臓専門医に浸透してしまった宿命論や無力感によって、日本だけでなく世界的にほとんど顧みられなくなっています。そのような現状は残念でなりません。」と書かれています。

巻末にはこの「保存療法」を受けられる病院の一覧も掲載されています。

まだ関東を中心に11ヶ所足らづですが、きっとこれをきっかけに広がりを見せるでしょう。

またいつものことですが、行政側の怠慢や対策の遅れが嘆かれます。

透析機器の団体や、透析に関わる製薬会社は果たして困るでしょうか?