再びイチローについて
不調のイチローが少し打ち始めました。
なんで打てなかったか?本質がわからない者は、今だ半信半疑です。
打てないことより、守備の問題の方が大きいと見ていました。特にフェンスまで転がっていったボールを、今までにはなかったような緩慢さで追っていました。
そして返球も疲れたような、気持ちのこもらないボールを返していました。
少しこのところ戻ってきていますので、これからは上昇でしょう。ただしあと5週間ほど掛かります。これは鍼灸師として私の占いです。
鍼灸の中には「易経」を取り入れて、病気の行く末を占います。この患者は「生きるのか」「死ぬのか」死生吉凶を占う、これが脈を見ることです。
私の通った東洋鍼灸専門学校の大先輩に、小林三剛先生がいらっしゃいましたが、鍼灸学校の創立者であるとともに易の学校の校長でも有りました。
イチローが絶好調になるのはあと5週間後、手の付けられないほど体調が良いのはそれから8週間と出ました。最終ヒット数は203から6の間です。
ついでに、良く相談者が何も語らないのに、「あなたのお悩みはこれですね」とズバズバ当てる占い師がいます。
裏は「その人の悩みは映像化されて、いわゆる背後霊のごとく顔の横に写っているのです」それを見て喋るのだから当たる。しかし未来は映らないので、卦を立てて外れることが多いのです。
このような能力を超能力とか言いますが、実はかなりの方がその能力を隠しているようです。言えば変な奴と思われるからで、案外あなたの周りにもいるようですよ。
最も子供時代は、誰でも持っている力のようです。成長と共に忘れてしまうのが真相です。
マリナーズは好調です。これは前に書いたとおり、昨年既に予測されたとおりです。
組織論を取り出すまでもなく組織が有機的に働くのは、構成している人間のモチベーションが高いことが必要条件です。
野球評論家のほとんどが年のはじめに行う優勝予想を外すのは、このことを理解出来ていないからでしょう。
技術論一辺倒、どのぐらい高い技術をもった選手が集まったか、そのようなことだけではチームの力は測れません。
昔は宮本武蔵、山岡総八「徳川家康」、孫子の兵法などが監督や選手の口から出てました。
優勝監督が呼ばれて講演を行うと、中小企業のオヤジたちが聞きに行っていた時代です。
たかが野球を勝ったぐらいでなんで持ち上げるのかと思いました。
ものつくりの方が何倍も難しいことか。その中で培った組織論の方がどれほど価値あるものかと当時は思っていました。
野村監督は「野村再生工場」と言われたように、市場価値が下がった選手を獲得し、まだ残っている高いレベルの技術をTPOを考えながら引き出していました。
そしてモチベーションの改善を図ったところに、大きな成果をもたらした原因があります。
しかしマリナーズのように、フロントが高い戦略(ストラトジー)と戦術(タクティックス)をもっていたかと言えば、それはほとんど無いに等しかったでしょう。
監督が疲弊して変われば球団も低迷してしまうのは、日本の球団組織や野球の組織がそれらを持ち合わせていないからではないでしょうか。
少ない予算でコストパフォーマンスを上げることは容易ではありません。
マリナーズは結局4番打者は取れずじまい、ピッチャーもあと1枚あれば楽に地区優勝も狙えるはずなのに、それができませんでした。
これをどのように埋め合わせていくかが課題でしょう。
球団運営がスムーズに行っているのは、下部から上がってくる選手の質を見ればわかります。
会社でもペーペーがどの程度かを知れば、皆んな分かってしまうでしょ、同じことです。
組織の基盤で次の時代を支える者たちの力がなければ、やがて組織は金属疲労を起こしてしまいます。
いま総理大臣が辞めるやめないで騒いでいます。
評論家だかが「なんの失政もない首相を引き下ろすのは理不尽だ」と行っていましたが、こんなのも組織について無知だから言えるのです。
組織は型ではあるけれど人間が維持しているので、トップが無能とか辞めるとか表明した途端、動かなくなってしまうのです。
体験からも分かります。普通の上司であれば、組織は動きます。無能はいけません。
今年のマリナーズはまだ43才のウェッジ監督です。見ればもっと老けて見えますが。
今日16日の試合を見ていると、やっと選手を把握してきたみたいです。
フィギンスを8番に入れジャックウィルソンを入れれば、イチロー、ウィルソンの1、2番打者の他にもう1組み1.2番コンビが出来ることになります。
フィギンスもこれなら2番打者としてではなく、気兼ねなく打てることでしょう。
このように手駒を知ることも監督として大きな役目を負っているのでしょう。そして彼も着実に進歩しているようです。
トップが成長し、部下が能力を発揮したとして、マリナーズは優勝出来るでしょうか。
占ってみましょう。
地区優勝までと出ました。