リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

リウマチの痛みをとる

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「リウマチ相談室ブログ〜手のひら先生の独り言〜」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
リウマチの痛みについて、これは耐え難い痛みと分かるが、はてどのような痛みかは体験していないので分からない。この痛みだけでなく痛みは現代医療でも遅ればせながら問題解決に動き始めています。世界の医療者が集まって、痛みの定義をおこなったと最近聞きました。

当治療院のウェブサイト名が「手のひら先生のリウマチ相談室」となっているので。当然リウマチの患者さんが多いのですが、やはりその中心は痛みです。
痛み事態はごく私的な経験なので、誰もが同じ体験をしているわけではないのです。と言う前提はあるのですが、それでも診察治療する立場からは、その痛みの種類が急性か慢性か、質を推測できるか、鍼で根本治療を先にするのか、痛みを当面取るべきか、それともある程度治療回数を待たなければ取れていかないのかなど、様々な判断を強いられる面があります。
 患者の立場からすれば、何しろ何でもよいからこの痛みをとって欲しいのが本音です。
現在の治療方法ではではどの程度まで、痛みをとれるのか私の現在の範囲で述べてみます。
切った時の痛み手術などの痛みは、ご存知のように鎮痛剤が効果的です。しかし痛みが強くなってきて、薬が抑えられる痛みの限界を閾値と言いますが、それを超えた痛みは薬では無くならないのです。
癌の痛みは今までは抑え切れなかったようなのですが、これも多種類の濃度のモルヒネによって抑えられるようになったそうです。
 精神的な痛みはここでは述べませんが、心理的機能的または心的な構造とでもいいますでしょうか、生理学的な痛みと判断がつきがたい場合もあります。
 これが痛みの世界に文学者や哲学者が参加する余地があるのです。しかし彼らにとっての致命傷、欠点は体験的にまたは治療からの痛みを知らないということです。あくまでもバーチャルな世界での研究、文献研究に留まっているのです。切実な痛みを訴える現場でなければ、その真の痛みを感じることは出来ません。
 ほんのちょっと前には、精神医学の世界にも彼らが参入し「分裂病について」論を戦わしていたことがあります。分裂病人に多く見られる論理の飛躍が、常人には理解できない物があり、それが哲学者には魅力的に見えるのでしょうか。
 7、8年前からこの世界にも分子生物学者が研究を進めていますが。その後の研究発表を翻訳したものがないので、進度が分からないのですが、やがてはこれも生理学的な面から解明がおこなわれていくのでしょう。
 リウマチの痛みは炎症から来るそれに伴う、関節破壊などのミックスした痛みと推測します。このような痛みは根本治療によって少しずつ減らしていくか、またはお灸などの他の痛みによって散らしていくしかないのではないでしょうか。
 現在の免疫抑制剤生物製剤の併用は、根本治療には結びつかないが、この痛みを抑えると言う面では有効なので、短期間に使用者が増えたのでしょう。免疫がゼロになる危険性のほうがよほど怖いと思うのですが。