リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

手のひら先生の手指鍼講座 5

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「手のひら先生のリウマチ相談室ブログ」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
ひとつひとつの穴(ツボ)を捕えるのも難しいですね。ちょっとへこんでいてかすかに湿り気がある、ウーンなかなかセクシー意味深な表現だけれど、これがつぼ取りの極意らしい。どこどこの骨を基準に、そこから何寸にツボを取る(取穴といいます)。それが一歩も二歩も進むとこのようになります。場所や位置決めは当然のことなのです。もっと進んで、達人の域になると、それこそ体がそこに刺してくれと言ってくるらしいです。
東洋鍼灸専門学校は昔の学校の風情を残すところなので、秋には学園祭がありました。昔講師でいらした先生が実技を見せに来てくださいました。まだ私は1年生の時でした。生徒が患者になっての実技です。「先生肩があがりません」「よしよし」と言って先生は長い鍼を取り出されました。およそ20センチです。それを脇のツボにするすると刺して、「はい手を上げて」と言われると、生徒の手は軽く挙がりました。すかさず生徒が質問です。「先生そのツボは何と言うつぼでしょうか。「ツボ?そんなの関係ない」が答えでした。私は経験をつむとそんなもんなんだろうなと思って聞いていました。
高麗手指鍼ではツボは一定の間隔で決められています。これは手と言う特性から、ツボは動かないと言うことがあります。体のツボは動くのです。そう表現されていますし、実際そうです。治療によってからだの多くの筋肉は凝りが取れればそこが緩み、筋肉のバランスが崩れて正常な位置へ収まり、結果としてツボが動くのです。私はいわゆる修行経験がないので分かりませんが、このツボ取りなどは先生から教えてもらうことがあるのでしょうか?そこまで丁寧ではないでしょうね。
 高麗手指鍼ではツボの位置より難しいのは、経絡の走行の方です。これは教科書を見ても分かりません。時々問い合わせてこられる方が言われますが、本を買ったけどまったく分からない、最大のところはここかも知れません。そのほかの箇所を読んでも分からないところは多いでしょうが、この鍼を活かしオンリーワンの治療にしていくには、もっと自身で研究するというもっと難しいことが控えています。そこが高麗手指鍼の難しさと醍醐味ではないでしょうか。
身体に刺す場合学校では正しいツボの位置から、2センチ以内に刺さないと効果がないと聞きました。高麗手指鍼の場合は、誤差は2ミリ以内だそうです。