リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

西洋医学はやっと東洋医学に追いついてきた!本当かよ?

 

西洋医学東洋医学に追いついた?

疑問に思う方はほとんどでしょうかね。

NHK番組「シリーズ 人体」では今までになかったような、人体内部の仕組みネットワークが解明されてきた、その知識を詳しくわかり易く解説してきました。

 

西洋医学は部分しか見ない東洋医学は全体を見る、それぞれの特徴を表す言葉として使われてきました。

二千年以上前の紀元前256年前に書かれたであろうと言われる、黄帝内経素問霊枢経十八巻は東洋医学の原典であり原点です。ここに書かれていることが東洋医学では全てのことです。

西洋医学400年ですが東洋医学は2000年です。

西洋医学は進歩しているように見えます。東洋医学は停滞していますが。

確かにこの何十年かは分析化学の発展と分析機器の進化によって、飛躍的に人体のことが理解できるようになりました。それが今日の様々な発見につながっています。

 

さて検査機器の発展に比べ治療が進化しているかと問えば、否と答えることが出来ます。「おかしいよ!だってひどい事故で重傷の人間が助かるじゃないか」というかも知れません。しかしこれは比較する根本が違っているのです。

ご存知ない方が多いと思いますので書きますが、東洋医学には外科は無いのです。ご存知でしたか?

中国の医家の話を読んだことがあればこんな話を知っていることでしょう。葬式を出す家の前を通った医者が、遺体を診てこの方はまだ死んではいないと言って、手当をして息を吹き返させた。患者に神業のような手術をして治したとか、このような神医と呼ぼれる医家の話が多く残っています。

 

これは東大教授加納喜光著「中国医学の誕生」な中で、これらの医家はイランやトルコあたりからきた医者であったろうと推測されています。

中国の境の砂漠には紀元前3000年だったか、白人の国「桜蘭」という国があり、東ヨーロッパの国から中国は案外近かったのかも知れません。

おかしいと思いますか?

コロンブスが命をかけてインドを目指したのは、西の航路を開拓するためでした。莫大なお金になる胡椒を手に入れる近道を探したかったからです。
医師も同じくその思いだったはずです。なぜなら彼らが治療するのは王様や、豪族だけなので治療が成功すれば、莫大な大金を手に入れたはずだからです。

黄帝内経の内(ダイ)は今の内科がもらったものです。だから手術を行うのは外の外科といいうわけです。

ここに書かれている基本哲学は中国哲学であり、あらゆる説明は「気という概念」で行われます。
ただそれが森羅万象地球はおろか宇宙全体で起こることは、全て気で説明されているので現代における我々は理解が難しいこともあります。

治療に関しても同じことが言えます。

治療の根本は気の乱れを整えることです。

最近「病は気から」の意味を「気持ちの問題」として語る本や説明を多々見ますが、これは全くの誤りです。おそらく笑いを取り入れれば免疫力が高まる、そんな西洋医学的な
研究を読んで「笑ったりすれば病気予防になる」つまり気持ちの問題で病気が治ると、勘違いしたことから始まっているのです。

東洋医学鍼治療では12の経絡の乱れを診断し、それを整えることで病気治療が出来ると考えられています。すなわち「病は気の乱れから始まるのだ」ということです。

例えば臓器に感情が当てはめられていて、肝臓は怒り 膵臓は思う(思い悩む) 肺は憂う 腎臓は驚く そして心臓は笑うです。
笑いすぎると気が乱れるすなわちキチガイになるということです。何事も度を越すと病になるの教えです。

この経絡調整がすなわち各臓器の働きのバランスをとることなのです。

「人体」の中で各臓器がホルモンを介して会話しているとの説明がありましたね。

東洋医学論では「陰陽五行論」を取り入れ、各臓器の関係を補瀉で説明しています。助ける関係と抑制する関係です。

一見信じがたくどこからこのような考え方が出てくるのだろうと考えますが、実際の治療の中ではこれが大きな役割を果たしているのです。

二千年前に今日のレベルの検査機器が存在していたならば、もっとこの説明をわかり易く解明したかも知れません。

木 火 土 金 水 はそれぞれ肝臓 心臓 脾臓(今の膵臓) 肺蔵 腎臓 を配当しています。

木は火を大きく燃え盛らせ助ける関係すなわち補です。一方木は根を張り土をボロボロに砕くので瀉の抑制の関係になります。

番組内ではまだこのような関係を解明されてないのか、西洋医学では関心がないのかもしれません。

東洋医学ではこのバランスを取れば自然治癒力が働き、病気を根本から治せるすなわち完治出来るとしています。

当時のことなのでどのように身体が病気修復するか、メカにz無を解明するすべがなかったのでブラックボックスとして、自然治癒力という便利な言葉を考え出したのでしょう。

東洋医学としては今日の西洋医学の進化した分析を取り入れることで、治療に関しては飛躍できるはずなのです。

番組内では、各臓器感で会話が行われている、器官の骨や筋肉でも会話が成り立っているということでした。

まさに我田引水ではないですが東洋医学の臓器観そのものではないですか。

今まさに東洋医学の根本理念の正しさを、西洋医学の分析力で近づいてきた時代と言えます。

ところで腎臓ですが、臓器間で重要な働きをしているという下りがありました。

まさにしてやったりで鍼治療でも腎臓及び腎の経絡は、最も気の調整の中心になるものです。