うまいものを食うとアイデアが浮かぶ?
土曜日久しぶりにうまいものを食べました。
わが住む街には寿司屋と呼べるものは、たった1軒しかありません。
なんか看板に日本一なんてのもありますが、東京の片田舎にそんな実力があるはずもありません。
銀座まで行かなくても十分に寿司を味わえる、そのような評価を下せる店は1軒ということです。
甥っ子の小学校卒業記念に、夢を叶えてやると言ったら「トロが食いたい」というので、それまで座ったことがなかった寿司カウンターで、何軒か味わってみました。
しかし味わうほどの店は1軒もその当時はありませんでした。
鯵の握りは臭かった。
酢にちょっとくぐらせろよ、叫びたかったですね。
握り飯に種が乗っているようなもの、箱寿司みたいなきっちり長方形の酢飯に種が乗っているもの、飲み屋に来たみたいなところがほとんどでした。
口ばっかりで自慢話、口を動かす前に手を動かしたほうがいいんじゃない?
お客が来ないので悪口ばかりで、それお前の技術が悪いので来ないんだよと教えてやりたいね。
5、6年前にできたその店は、寿司が本に描かれているように出される店です。
握り飯じゃあ口の中でネタと酢飯がパラパラとほぐれ、渾然一体とはなりませんでしょ。
さて家に帰って来てふと気がつくと、懸案だった鍼灸の問題に答えが浮かびました。
その1は、陰と陽をつなげるには?
その2は、多鍼とは何本まで刺せば良いのか?
経絡および気の流れは、メビウスの輪のようにつながったものです。
その途中ごとに臓腑の名前がついた、経絡が存在するとされています。
本当にそうなっているのでしょうか?
AからBそれからCとつながっていくとされ、つなぎ目は末端近くに枝分かれするようにつながっているとされています。
そうではあってもそれが寸断されていて、気が流れていない事もあるだろう。
陰きわまれば陽となり、陽極まれば陰となす。と言われています。
しかし陰陽は果たして繋がっているのでしょうか。
スムーズにその切り替えはいっているのだろうか?
そんな雲を掴むような問に、先日こんな風にしたらとアイデアがひらめきました。
早速人体実験を自らの体を最初に使って検証しましたが、なんか良い感じがします。すぐ体が反応し温かくなってきたのです。
その2の多鍼です。
二本以上指すことを多鍼といいます。
10年以上前に鍼灸雑誌に、100本以上患者さんに痛くなくさしたら大変喜ばれたという寄稿がありました。
一般には鍼を多く刺すと体が酸性に傾くと言われていますので、この寄稿者はそのごバッシングを受けてしまいました。
我が師金成萬も練習に手に鍼を毎日500本、1000本刺していたと言っていました。
またがん患者にはその程度指すことがあるとも言っていました。
しかし実際はそのようなおびただしい本数を打つことはなかったようです。
私はこの問題に答えを出していました。
しかし一方で経絡調整について難問も抱えていました。
それがこの日ポッとアイデアが湧きました。
多鍼とは?と考え始め何年経過したでしょう。
経絡調整をより効果的にするのはどのようにしたら良いのか?
手のひらの問題点ある場所に多くの鍼を指すことは、ここでの多鍼の問題とは区別します。
その本数は患者さんの体と相談して答えが出るので、それは100本でも1000本でも正解です。
ただ必要以上の鍼は患者さんに過大な負担を強いることになります。
ここで私が取り上げるのは、気の調整を行うに際しての鍼の本数のことです。
今までこんなことを考えた方はいないでしょう。
金先生が存命なら聞いてみたいものですが、それは今となっては叶わないことです。
さてそれを実際試してみると、案の定今までとは患者さんの反応が違います。
症例を重ねて検証しなければなりませんが、まず第一歩としてはなかなか良いものでした。
やはりうまいものを食わないとアイデアはわかないし、まずいものばかり食っていると脳も怒って腐っていくのでしょうか?(笑い)