リウマチ相談室のブログ~手のひら先生の独り言~

手のひら先生が鍼治療を通して思う、つれづれなるよしなしごとをお話します

特効穴について

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「リウマチ相談室ブログ〜手のひら先生の独り言〜」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。また毎日の治療については「手のひら先生の治療日誌」を作成しておりますので、こちらもよろしくお願いいたします。
私が通った東洋鍼灸専門学校の創始者、柳谷素霊の著書に「柳谷秘法一本鍼伝書」があります。所蔵して読んではいましたが、使ったことはありませんでした。

たった1本の鍼で1つのつぼを刺したからと言って、簡単に治るとはあまり思われなかったからです。結局は体の中から治していく、経絡治療が根本にありそこに付随していくのが、もう一つ加えるつぼと思っていたからです。

この数年来、リウマチや糖尿病、目の疾患などの治療をしていくと、いまひとつ改善具合に納得が出来ません。

高校生の頃大ベストセラーになった、岡潔小林秀雄の対談集「人間の建設」で、大数学者岡潔がいった言葉が忘れられません。「論理的に納得できても、感覚的(感情的だったか?)には納得できない回答がある」。

このような大学者とは比較できないのですが、治療が進んで改善をしているのだが、自分の描いたような治療経過を見ないことが続いているのです。東洋医学的な理論・自ら構築した免疫調整理論を駆使して、結果は悪くないがその過程に納得が出来ない。自らの手元にある診断技術を駆使しても、良いという判断が可能である。しかし納得がいかない。これはどこかにいまひとつ加えるべき物がある。特効穴のような、言って見れば画竜点睛を欠くの「点」がたりない感じが続いていました。

考え続けていくと「ひょっとした」時にアイデアは出てくるのです。今回は血流改善の特効穴のヒントでした。使い出すとこれが当に求めていたものでした。高麗手指鍼治療と言うものが根本にあるから、このポイントの良さがひときは目立つのかも知れないが、私にとっては治療の突破口になる気がします。

パーキンソン病の振るえは、高麗手指鍼でも対処する理論はあります。しかしこれほどの効果を見ることはありませんでした。それが目の前でぴたっと止まるのを見ると、それま当に奇跡を見る思いです。脳梗塞後遺症で手の震えを止められなかったのが、たった1個のポイントに鍼を刺して加えるだけで、ぴたりと静まるこの醍醐味は、鍼灸師になって初めての経験です。鍼灸師になってよかったなー、と今週は感激でした。